カー・マガジン編集部員がこれは!と思った趣味グルマを紹介する”100万円でドロ沼に陥る!?” 今回は、本誌のベテラン読者であれば懐かしい、”あのオトコ”が組んだエンジンを取り上げます。今回の沼は、一度はハマるとなかなか抜け出せそうにありません。
アンジェロ・キャッパリーニとは?
GTA1600にてモンツァのクラス・ラップレコードをマークしたアンジェロ・キャッパリーニ氏。イタリア・ミラノにアルファロメオのスペシャルショップを構え、かつてネコGTAのチューニングを手掛けている。

“キャッパリーニ”の名で前のめりになった方へ
100ドロに相応しい販売車を探していたところ、アルファロメオのスペシャルショップ『ガレージ33』の千葉篤生さんからの情報に思わず食いついてしまった。というのも「100ドロで紹介できる車両はないけど、エンジンならあるよ。キャッパリーニが組んだやつ」。と言われれば、長年カー・マガジンをご愛読いただいている方ならきっと思い出されたことだろう。”NEKO RACING TEAM”のデカールをまとった真っ赤なGTA、通称ネコGTAの存在を! ちなみにアンジェロ・キャッパリーニ氏をごく簡単に説明すると、かつてGTA1600でモンツァのクラス・ラップレコードを叩き出し、ネコGTAのチューニングも手掛けたアルファロメオの名チューナーだ。

<補機類は含みません>販売されるのはエンジン単体で、キャブレターやエキマニなどは含まれない。アルファのヒストリックモデルでは定番のエンジンゆえ、現アルファ・オーナーにも乗せ換え候補として見逃せないはずだ。
カー・マガジンの編集部員となった頃にはすでに退役していたため実車を見ることはなかったが、キャッパリーニ・チューンのエンジンを積んだネコGTAをドライブした元編集部員の話によると、低回転のトルクは全くと言っていいほどなかったが、高回転は素晴らしく当時の言葉をかりれば「キャッパリーニの意地さえ感じる、恐ろしく尖ったフルチューン・ユニット」だったとのこと。この模様はカー・マガジン205号(1995年7月号)で紹介しているので、気になる方はバックナンバーを読んでいただきたい。
スロットルペダルを踏むオーナーだけが得ることのできる快感と充足

<まずはスタンダードから>公道での使用を想定して組まれているため、キャブはオリジナルと同じウェーバー40DCOEがオススメだ。大きな径に変更する場合は全体のバランスを考えつつ、というのはチューニングの鉄則。
そんなネコGTAを引き合いに出したところで恐縮だが、ここで紹介するのはあくまで公道使用を想定した排気量1779ccのアルファツインカム・ユニットだ。千葉さんに詳しく話を聞くと、「見た目もノーマルですよ。キャッパリーニの名が刻まれていたり、保証書があるわけでもありません。アルファの1.8Lで100万円はハッキリ言って高いです。でもとにかくスムーズで乗ればわかります」とのこと。

<とにかくスムーズ>ガレージ33の千葉篤生さんによると、整備書の規定通りに組んだのでは得られないスムーズさがあるそうで「同型エンジンと比べて高いですが、それだけの価値はあります」とのこと。
一歩引いてみれば、このエンジンに興奮するのは酔狂だとは思う。しかし見せびらかして自慢するのではなく、走って楽しむことを身上とするアルファ乗りには見逃すことのできないエンジンといえるはずだ。
今でも一生に一度は乗っておきたい4気筒の筆頭として挙げられるアルファツインカム。このエンジンのフィーリングに思いを馳せ、GTはたまたベルリーナなどどのモデルに積むか、そんな想像をするだけでも楽しませてくれる。
エンジンNoやエキマニなどにも変わったところはなく、見た目はオリジナルそのもの。現在は降ろされていたが、もともとはアルフェッタ1.8に搭載されていた。
長期間生産され、様々な車種へ搭載されたため搭載可能な車両はバラエティに富む。クーペにするかベルリーナにするか、そんな過程を楽しめることもこのエンジンの魅力だ。
AR01608★S27581★
エンジン単体価格●1,000,000円
憧れ度 ★★★★★
自己満足度 ★★★★★
ドロ沼度 ★★★

数値や見た目ではなく、乗り手の感性を刺激するフィーリングの良さがウリのこのエンジン。この領域へ足を踏み入れれば、アルファロメオから一生離れることが出来ないくらいにどっぷりとハマれること間違いなし。これぞ100ドロ物件の真骨頂!
【SHOP INFORMATION】
GARAGE 33
住所:東京都東久留米市弥生1-5-7/電話:042-468-7433/営業時間:10:00-19:00/定休日:火曜日、第2&4水曜日
http://garage33.jp