ヒストリックな2ストジムニーをカスタム
ボンネットのフックが経年劣化していたため、ジープ用のフックを使用してボンネットを固定する。
ジムニーの歴史を語る上で欠かせない存在なのが、2ストローク550ccエンジンを搭載するSJ10である。JA11をはじめとするリーフスプリングジムニーのカスタムを得意とする4×4キタガワは、このモデルをベースにカスタムを敢行。モデル固有の欠点等を同店の長年のノウハウで解消し、ヒストリックモデルながら、安心して乗ることができるクルマに作り替えた。
ミラーはピラーの位置に移動している。こうすることで車体横からエンジンルームにアクセスが可能に。
ノーマルのサスペンションでは、オフロードを走る際にさまざまなネガが発生するということで、同店ではサスペンションを再構築。すぐに底着きしてしまうフロントは、リーフ変更と車高のアップでストロークを確保しつつ、跳ね上げがきついリアはより動くサスペンション構成に変更。前後バランスが適正化されたことでオフロード走行時の操安性は大幅にアップした。また、プロペラシャフトの角度を補正するように、リーフの前後の反りを変更し、キャスターウェッジを入れる必要をなくした。これにより、プロペラシャフトから発生する異音を防ぐなど、経験豊富な同店ならではの工夫が取り入れられている。
ドアを外すことで解放感がもたらされ、乗り降りも格段に楽になった。大径パイプのロールバーがド迫力。
「SJ10はハブフリーがないため、常にプロペラシャフトが回転しています。その状態でジョイントのバランスが崩れると、異音の発生だけではなく、最悪の場合、トランスファーの破損等も引き起こします」(北川英司代表)
ダイレクトなハンドリング特性とするべく、ステアリングアームのゴムブッシュを金属スリーブに変更。また、パワステのないSJ10用にタイヤは650とし(ノーマルは600)、やはりハンドリングを改善。ホイールは同店オリジナルブランドの「ノースリバーIII」で力強いルックスに仕上げている。
スッキリとしたリアビューの奥には、悪路での強い味方となってくれるタンクガードが顔をのぞかせる。
リフトアップにともないプロペラシャフトの角度を補正。これにより、走行中の異音は発生しなくなった。
サスペンションはSJ10専用の特注リーフキットを採用。もちろん、同店が得意とするベルリン巻きだ。
オフローダーらしい堂々としたスタイルのホイールは、同店オリジナルのノースリバーIIIだ。