カー・マガジン編集部員がこれは!と思った趣味グルマを紹介する『100万円でドロ沼に陥る!? 』。今回は、ゴルディーニとルノー・スポールの名を冠したフレンチホットハッチをご紹介。強力タッグで大ヒット! とはいかなかったようで、早くも希少車の仲間入り!?
ルノー・トゥインゴ・ゴルディーニR.S.とは?
トゥインゴの走行性能を高めたR.S.をベースに、外観ではホワイトストライプを効果的にあしらい、内装ではレザーシートやシリアルプレートなど多くの専用装備を持つ。ゴルディーニの復活! と思われたが一代限りの短命に終わっている。
ゴルディーニの名を継いだホットハッチ
ルノー・ルーテシアに続いてトゥインゴ、さらにウインドにも用意され、名チューナーの名が復活した! とデビュー当時は盛り上がったが、1代限りで再び眠りについているゴルディーニ・シリーズ。8ゴルディーニを彷彿とさせるホワイトストライプやレザーシートなどの専用装備が多く用意され、R.S.の走行性能に加えて上質な仕立てが魅力であった。
今回取り上げたトゥインゴ・ゴルディーニR.S.も、そのシリーズに名を連ねた1台。ベースはトゥインゴR.S.だが、シャシーはスポール(日本仕様のR.S.はシャシーカップのみだった)となる。そのためR.S.ほどは硬くないと記憶していたのだが、いざ試乗してみるとかなり硬い。ゴルディーニでこれならR.Sはどれだけ硬いんだ、と思いながら試乗していると、1.6リッター直4ユニットの扱いやすさが際立った。
低速でもトルクは十分で、クラッチミートで神経質になる必要はなし。またNAらしく、最高出力134psを発揮する6750rpmまで胸のすく加速が気持ちいい。クロスレシオのため、高回転を維持しながら走るワインディングは、このクルマの真価を余すことなく体験できる最高のシチュエーションだろう。きっと、R.S.専用に開発されたフジツボ製マフラーのエグゾーストノートがさらに気分を高めてくれるはずだ。一方で高速走行時のエンジン回転数はかなり高めでキープされるため、高速移動がメインの方はちょっとツライかも。

ブルーゾーンに昂る:トップエンドをブルーでペイントされたレブカウンターが、ドライバー前方の特等席に備わる。運転席に腰を下ろせばこの景色で気分は昂るはずだ。オーディオやエアコンなどのスイッチはシンプルで使い勝手も良好。
気負いなく日常でも使えるシアワセ
実用性の高さも魅力で、全長3610mmのコンパクトボディながら乗車定員の大人4人が問題なく乗ることができる。リアシートは前後スライド可能だ。ただし一番後ろまでスライドさせるとラゲッジ容量に影響が出る。

走り一辺倒ではない上級装備も魅力:背もたれに『GORDINI』のロゴがエンボスで入るレザーシートの座り心地は良好。リアシートは前後スライドが可能で、シートアレンジは多彩だ。ただし一番後ろまで下げると、ラゲッジスペースへの影響大。
ゴルディーニ×ルノー・スポールというマニア垂涎のダブルネームを与えられながら、一代限りに終わったトゥインゴ・ゴルディーニR.S.。だが、今となってはその希少性が所有欲をくすぐるスパイスでもある。ゴルディーニチューンのエンジンを積んだA442Bのル・マン制覇から40年目の今年こそ買うべき100ドロ物件の筆頭、と言っては言い過ぎだろうか。

専用ボディカラーは鮮やかさをキープ:ボディ色はブルーマルトメタリックのみがラインナップされていた。全長は3610mmとコンパクトだが室内空間は十分で、定員の大人4名が問題なく乗車できる。マフラーはフジツボ製のトゥインゴR.S.専用品で、軽量化とパワーアップに貢献。
2011 ルノー・トゥインゴ・ゴルディーニR.S.
車両本体価格:1,000,000円
R.S.度 ★★★★
実用度 ★★★★
ドロ沼度 ★★
手ごろなボディサイズで、1.6リッターNAを”ブン回して”操る楽しさは病みつきになること請け合い。オリジナルではホワイトストライプが入るが、取材車の様なレス状態も落ち着いた印象で意外に良かった。
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