終点の山上広場まで阿蘇の見所が満載!
カルデラの中央にそびえる阿蘇五岳へと登っていく3本の登山道路は、もともと有料道路だった道で、当時は「阿蘇パノラマライン」と呼ばれていた。
現在、熊本地震の被害によって、国道57号の立野方面から延びる県道298号(北登山道)と南阿蘇村から延びる県道111号(南登山道)は通行止めとなっている。通行可能(時間制限・7時〜19時)なのは、県道111号の阿蘇駅前から阿蘇山上広場までの区間(東登山道)のみである。
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この日も杵島岳の山裾、標高にすると900mあたりまで登ってきたところで雲の層を抜け出し、目の前に一面の雲海が広がった。
とはいえ、この東登山道は中腹の牧草地帯に出ると一気に視界が開け、杵島岳や米塚を間近に眺めながら、草千里ヶ浜を抜け、噴煙を上げる中岳へと肉薄していく道。阿蘇の見所を一本に凝縮したような道なので、他の登山道が通れなくても十分満足できるはずだ。
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南登山道も雲海の眺めがすばらしいルート。ただし、現在は熊本地震の影響で通行止め。残念ながら走ることはできない。
東登山道で雲海が楽しめるのは、米塚のある北登山道との合流点からその手前にかけて。このあたりまで登ってくると、展望がいいばかりでなく、雲海の上面に出られるので、気象条件や風向きにより、さまざまに形を変えながら湧き上がり、流れていく雲の姿を目の前で見ることができる。
アクセスガイド
2016年4月に発生した熊本地震により阿蘇エリアの道路網は大きな被害を受けている。上でも簡単に触れた通り、九州道・熊本ICから阿蘇市の中心部(宮地駅)へは国道57号が寸断されているため、ミルクロードを迂回して約40km/1時間20分ほど。これまで南阿蘇村方面へは益城熊本空港ICから県道28号(俵山トンネル)経由で行くのが一般的だったが、2017年8月に長陽大橋ルートが復旧し、国道57号からも行けるようになった。
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Data【Route 83 阿蘇登山道路】
雲海遭遇率 ★★★
雲海の季節 通年
◎所在地/熊本県阿蘇市
◎ルート/県道111号・阿蘇吉田線
◎区間距離/約15km
◎最高地点/標高約1150m
◎冬季閉鎖/なし
観光情報
阿蘇市観光協会 TEL 0967-34-1600
南小国町観光協会 TEL 0967-42-1444
みなみあそ村観光協会 TEL 0967-67-2222
文:佐々木 節/撮影:平島 格