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懐かしさを覚える新型ジムニーのスタイルにビルダー渾身のパーツを満載【ジムニー天国2020】

本格林道の走行を想定したオフ寄りの仕様

JB64の角ばったスタイルは、どこか懐かしさを感じさせ、レトロテイストを追い求めたカスタムも多く見られる。

愛知のワイルドグースが手掛けたこのJB64も、スチール製のパイプバンパーを装着するなど、やはり往年のJA系のスタイルを追い求めたものとなっている。とはいえそのスペックは、車体の雰囲気とはウラハラに高性能を追い求めたものとなっており、かつてのカスタムとは比べるべくもない。

ホイールの可動域を考慮してペニーレイン製スチールバンパーをチョイス。グリルはボディ同色ペイント。

その仕様は、オフロードと街乗り両方での使用を想定したとのことだが、サスペンションはある程度オフロード走行の経験を持っているドライバーを想定している。本格林道はもちろん、競技会等への参加をも見据えたとのことで、どちらかというとオフ寄りの仕様と言えるだろう。

リアもフロント同様ペニーレイン製スチールパイプバンパーを装着。スペア&ナンバー移設キットも同社製。

コイルは同社オリジナルの2.5インチアップタイプで、ビッグカントリーの14段調整式ダンパーとの組み合わせとなる。なお、同社では1〜3インチアップまでのコイルを用意しているとのことだ。

タイヤはヨコハマ・ジオランダーMT003(205R16C)をチョイス。ホイールはオリジンラボのMUD-SR7。

オリジナルの前後アームは全長、キャスター角補正等もしっかりと実施。ラテラルロッド、プロペラシャフトスペーサーなどもオリジナルを使用する。そのフィーリングは次のページで詳述しているので、そちらも併せて読んでいただきたい。

ペダル類はネオプロト製とすることでドライバビリティの向上を狙った。好評のフットレストバーも装備。

本格林道の走行を想定しているということで、バンパーをペニーレイン製のスチールパイプタイプとしてタイヤの可動域をしっかりと確保。そのほかのエクステリアパーツもペニーレインとすることで、イメージのまとまりを求めている。

コイルは2.5インチアップとしており、前後アーム、ラテラルロッド等も自社オリジナルタイプを使用する。

ペダル類はNEOPLOTとし操作性の向上を実現。ミニコン(ショウワガレージ)やトランスファーダウン(ZEAL)など、エンジンやパワートレイン系にもひととおりモディファイを行っている。

ダンパーはビッグカントリーの14段調整式。ブレーキホース、クロスメンバーはネオプロト製だ。

1年かけてサスペンションを熟成! 自慢のオールラウンダー

新型ジムニーの基本コンセプトは原点回帰。丸みを帯びたJB23のデザインに対して、JB64はスクエアな印象。現状、FRP製のエクステリアパーツが多く、旧規格的なスチールバンパーを装着したモデルはまだ少ない。

ショウワガレージのミニコンセットを装着し、大径タイヤ装着時の駆動ロスを対策。走りの機敏さを確保。

今回のデモカーは前後スチールバンパー仕様。オフロードイメージを強く出し、スパルタンなイメージ。タイヤはまだあまり知られていないが、ヨコハマ ジオランダーMT G003の205R16というサイズ。195R16より外径が大きく、太い。それでいて、6.50-16より少し小さいが、幅は太い。当然225/75R16より細く、外径は同等。プライレイティングは8だが、乗り心地は比較的良い。これからの定番タイヤとなれるサイズだ。

1年間熟成したサスペンション。今回は4×4エンジニアリングのビッグカントリーエキップを装着。

ルックス的には、グリルをボディ同色に塗るなど可愛い印象だが、オフでの印象はかなり可愛くない。テストフィールドとなったさなげアドベンチャーフィールドでは、走れないところがないほど良く走る。

今や定番とも言えるショウワガレージの大容量バンプラバーを装着。走りを支える性能のキモとなる。

ストロークは長く、キャンバーにも強い。今回の仕様は、前後アームが交換済みということで、ストローク初期の反応がいい。キャスターブッシュなどの補正パーツは、安価でストリート仕様としては良いパーツだが、オフロード性能的には若干スポイルされる。スプリングは2.5インチアップ仕様。高すぎず低すぎず、もっともオフロードが走りやすい仕様と言える。さらに、ビッグカントリーエキップを装着し、かなりのロングストロークを実現。

メッシュホースでロングストロークに対応したブレーキホースを製作。オーダーメイドも可能だ。

スペック的には、スタビレスでオフよりの仕様だが、オンもかなり快適。レベルの高いオンオフマシンで、ルックスはスパルタンでいながら可愛さもある。この手法はワイルドグースのオリジナル。爪を隠した可愛いジムニーだ。

オリジナルの前後強化アームを装着。キャスター補正を同時に行い、 純正ブッシュを使用することでオフ性能も向上する。

SHOP’s VOICE

JB64/74の発売から約1年が経ちましたが、弊社ではサスペンションをメインに開発を進め、現在1〜3インチアップタイプを用意しております。コンプリートカーの製作も承っておりますので、気軽にご来店ください。

TUNER’s VOICE 北風宏治さん

オフロードを楽しめる装備をひと通り装備した上で、旧規格ジムニーを意識したルックスにチューニング。調整式のダンパーを装着することで、ユーザーの好みに合わせた乗り味に変更可能。オーダーでコンプリート販売も可能です。

【装着パーツリスト】
★TIRE&WHEEL
ヨコハマ ジオランダーMT G003 205R16C(オープン)/ORIGIN Labo. MUD-SR7 5.5J×16+20(18,800円/本)

★SUSPENSION
ワイルドグース オフロードSPフルキット JB64(268,000円/セット)《ワイルドグース 2.5インチアップコイル(2.3インチ選択可)(29,000円)/ワイルドグース ステンレスラテラルロッド(21,000円/本)/ワイルドグース 強化リーディングアーム(38,000円)/ワイルドグース 強化トレーリングアーム(48,000円)/ワイルドグース プロペラシャフトスペーサー10mm(6,500円)/ワイルドグース エアパイプ移動ステー(1,500円)/4×4エンジニアリング ビッグカントリーエキップ14段調整式(17,800円/本)/PLOT ステンメッシュブレーキホース(22,500円)/PLOT NEOPLOTスワンクロスメンバー(22,000円・オプション)/ショウワガレージ  大容量バンプラバー(15,000円/1台分)

★ENGINE & POWER TRAIN
ショウワガレージ  ミニコンセット(21,200円)/ZEAL トランスファーギアダウン Hi0% Lo77%ダウン(78,000円)

★EXTERIOR
ペニーレイン Fストレートツインバンパー スキッドプレート付き (28,000円)/ペニーレイン Rストレートバンパー 18,000円/ペニーレイン Rコンビランプセット(7,000円)/ペニーレイン スペア&ナンバー移動セット(29,000円)/ワイルドグース  純正グリルペイント(ASK)

★INTERIOR
PLOT NEOPLOTアクセルペダル(16,000円)/PLOT NEOPLOTブレーキ/クラッチペダル(15,000円)/PLOT NEOPLOTフットレストバー (9,500円)

【問い合わせ】ワイルドグース 0565-32-2732 http://www.wild-goose.jp/

テストドライバー:那須一博 ジムニー天国2020より転載

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