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ガソリン価格の値下がり傾向続く

原油安は必ずしも歓迎できないものの……。2ケタ時代は来るのか!?

ガソリンや軽油の値下がりが続いている。昨年末から続く国際金融市場における原油先物価格の低下が主な要因だが、3月以降は新型コロナウイルス蔓延による燃料需要の大幅減が加わり、原油相場は急落。日本におけるレギュラーガソリンの市販価格も一部地域では100円を切って2ケタ突入か!? を思わせる状況となっている。

2020年4、5月の東京の世田谷・目黒の環七ではレギュラーガソリンの価格が116〜118円で販売されていた。

原油価格の目安となるニューヨーク原油市場の先物取引価格は5月10日時点で1バレル24ドル前後と、半年前の半分以下まで下落。76ドルだった2018年の3分の1まで下がっている。
一方、日本国内の最安価格帯はレギュラーが105〜120円/L、ハイオクが115〜130円/L、軽油が80〜95円/Lといったところで、直近で最安だった2016年初め頃の価格に近づきつつある。この2016年の原油価格は1バレル40ドル程度だったことを考えるともっと安くなっていいはずだが、さまざまな事情によりそう簡単にはいかないようだ。
一方で原油相場の急激な下落は産油国の経済に大きな打撃を与えており、米国のシェールガスも含めて産油量の低下につながる恐れもあり、必ずしも歓迎できる面ばかりではない。もう儲からないから石油はやめた、となれば供給低下で値上がりに転じる恐れもあり、さらに電動化による消費減が加わればなおさらだ。先が見えない状況ではあるが、原油価格の先行はコロナが収束し世界需要がいつから回復してくるかにかかっている。できればもうちょっと下がってレギュラー100円ぐらいで長続きしてくれると助かるのだが……。

ルボラン2020年7月号より転載
田畑修

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