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高速道路会社6社が赤字予想

新型コロナによる移動減で収益が悪化。 新路線建設にも影響か

新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛は、全国の高速道路会社にも大きな影響をおよぼしている。2020年12月に全国の高速道路会社6社(東日本高速、中日本高速、西日本高速、首都高速、阪神高速、本州四国連絡高速)が2020年度の中間決算を公表したが、同時に発表された2020年度の通期決算(2021年3月期決算)の見通しで全社が営業利益の赤字を予想。通行料金収入はもちろん、サービスエリアやパーキングエリアの売上減も大きく響くとしている。
営業赤字額は東日本高速が87億円、中日本高速が61億円、西日本高速が119億円、首都高速が14億円、阪神高速が17億円、本州四国連絡高速が15億7000万円と予想しており、6社がそろって赤字となるのは2005年の民営化以来初めてのこと。中間決算(4〜9月)では6社ともなんとか黒字を保ってはいるが、年度下期(10〜3月)は維持修繕や除雪に費用がかかると見込んでおり、そろって赤字を予想したと思われる。
GoTo事業に高速道路料金の優遇などが含まれなかった影響もあるかもしれないが、このまま収益の悪化が続くようでは期待される新路線の建設や維持に影響が出る恐れもある。観光やビジネス用途だけでなく、非常時のライフラインとしても重要な高速道路網は的確に維持していく必要がある。収益回復に向けて高速道路がより活用しやすくなる政策なども望みたいところだ。

ルボラン2021年3月号より転載
田畑修

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