西部警察といえば、派手なカーチェイスと様々な特殊車両。西部警察 PART-1では、渡哲也扮する大門団長がスカイライン・ジャパンターボをベースにした「マシンX」に乗るシーンがとても印象的であった。マシンXの外観上の特徴といえば、グリル内に設けられたペイント弾の発射口、ゴールドにペイントされたカンパニョーロのマグネシウムホイールとボディに入れられたゴールドのライン。のちに登場するスーパーZやマシンRSと比べると派手さは少ないものの、当時はマシンXが犯人に乗り逃げされるというエキセントリックな回もあり、独特なサイレン音とともに、毎週ハラハラしながらその登場を楽しみにしていたのを思い出す。ここで紹介するのは、そんなマシンXをビルダーである後藤氏の想像力によりドリ車に仕立てた一台だ。
シャシーはフジミBMW Z4GT
氏によると「歴代スカイラインの中でも最も走りのイメージが薄れたスカイライン・ジャパン。そこに現れ、復活の狼煙を上げた速いスカイライン、ジャパンターボ。その性能をさらに印象づけた『西部警察』のマシンXがもし現代のドリフトマシンとして現れたら、というコンセプト。ボディはアオシマ、シャシーはフジミBMWZ4GT。タイヤ/ホイールはタミヤR390GT1。かつての日産のキャッチコピーをもじったFeel the Beastの自作デカール・ロゴを纏うとのこと。ドリ車というコンセプトのもとにジョークの利いたロゴデカールをあっという間に考え出し、作品自体も驚くほどの短期間で完成させてしまったということで、改めて氏の鬼才ぶりに唸らされた一台である。
西部警察好きにササるロゴの数々
スポンサーは「出光」「宝酒造」「丸大食品」ドリフトマシンとしての完成度も見事なのだが、注目したいのは数々の「くだらなさ」溢れるロゴデカール。スポンサードを受けているパーツメーカーのロゴがリアウィンドウに掲げられるのはこの種のマシンのお約束だが、このマシンXでは「出光」「宝酒造」「丸大食品」と、別の意味のスポンサーが列挙されている。いちいち説明してしまうのもヤボだが、「ファルゲン」「ゴローイヤー」など、『西部警察』好きなら笑えるロゴがあちこちにちりばめられているので、目を皿のようにして読み取って頂きたい。なお、車内にはマシンXの装備品(助手席側のマイコンのボックスなど)もきちんと取り付けられている。そのディテールはギャラリーよりコご覧いただきたい。
(Builder:後藤祐介 Base:アオシマ 1/24)