プリンスの日産との合併を経て、日産のL型エンジンを搭載するなどして設計された、3代目C10系スカイラインは1968年にデビュー。”ハコスカ”の愛称通り角張ったボディに走るサーフラインが特徴的だ。最強モデルGT-Rは、レーシングプロトたるプリンスR380のエンジンをデチューンしたDOHCエンジン、S20型を搭載。実車の世界で取引価格は2000万円超えとなり世界的な人気を誇っている。
3代目スカイラインのプラモデルキットとしてはやはりGT-Rが多く、現在入手容易なものは2ドアならタミヤ、フジミ、アオシマ(旧イマイ金型)各社の1/24スケール、マイクロエースの1/32がある。4ドアではフジミとアオシマの1/24があり、アオシマではGTもリリース。絶版キットでは、タミヤ版登場前は唯一のエンジン付きだったニチモ1/20や、シャシー裏面にまでこだわった再現でカーモデル界を席巻したマルイ1/24も印象深い。ここでは、改造プラモデル雑誌「モデルカーズ チューニング」よりプラモデルビルダーが製作したこだわりのハコスカ4枚ドアを2台紹介しよう。
【写真10枚】ハコスカ4枚の理想型2台を比べてみよう!
誰もが思い描く理想のハコスカ4枚を具現化した!
ハコスカの4ドアのキットとしては現在アオシマ製とフジミ製の入手が容易だが、どちらも当時の慣習ならって幅広くディフォルメされている。写真の作品はアオシマ製のGT-Rをベースに幅を4mmほど詰めて、フジミ製のシャシー、バンパー、フロントマスク、リアバランスパネル、タミヤ製のヘッドライトベゼルなど、いわば様々なハコスカのキットの”イイとこどり”で仕上げた作品。 切った貼ったをまったく感じさせないフィニッシュが素晴らしい。ホイールはニチモのバイオレット・ターボ用の神戸製鉄(ゴッティ)を複製したものを使用している。内装はアオシマのダッツンコンペ・ステアリング、シートをおごるなど、パーツチョイスのセンスも光る。
フジミのL型、ソレックス、タコ足をGTで見事に再現
こちらのスカイラインGTは、”自分が乗りたい仕様”という制作コンセプト通り、いかにも実際に存在しそうな雰囲気に仕上げられた作品。アオシマのGTをベースに幅詰め作業を敢行、ボディはオリジナルをキープしながら車高を限界まで落とし、足元にはフジミのテクノファントムをセット。さらにタミヤのハコスカGT-Rのエンジンコンパートメントを流用して、フジミのL型を搭載している。ソレックス、タコ足、プラグコード、ラジエターホースなどディテール表現も抜かりない。