Garage Life

「シンプル、モダン、カジュアル」がコンセプトの、快適で遊び心満載なガレージハウス。【ガレージライフ】

「ガレージハウス研究家」Iさんが建てた、どんなシチュエーションでも気兼ねなく使いこなせるカジュアルなガレージハウス

千葉県に建築されたI邸。木造住宅2階建て、「桧家住宅」が販売している「One SmartCustom」というプランがベースとなっている物件だ。もともとI夫妻は、航空関係の仕事携わっているが、Iさんには『GarageLife』45号からの連載企画で、「ガレージハウス研究家」としてガレージハウスにおける見解をご紹介していただいており、今回は実際に’20年5月に竣工したガレージハウスが約1年半が経過したところで編集部がお邪魔させていただいた。

ご夫妻は都内の集合住宅で生活し、家賃とクルマ1台の青空駐車場の支払をしていたが、いつまで家賃を払い続けても自分のものにはならない、と‘19年秋の更新時に昔から思い描いていたガレージハウスを建てようと決意、都内を中心にいろいろな住宅展示場を回って約10社の営業マンから話を聞き、カタログを眺めながら過ごしていたという。

その中でも土地から探しもらえるプランを選んで、予算内でガレージハウスを実現できることを模索していた。いつものように住宅展示場をまわっていたところ、「桧家住宅」のガレージ付き住宅展示場を見て、One SmartCustomであれば予算内で夢が実現できそうだと予感。しかもセミオーダーシステムがあれば、理想のガレージハウスが建てられると確信したという。担当者には、2人の職場から考えていくつかの候補地を紹介してもらい、ここ数年で開発された新興住宅地の165平米の土地に、周囲の住宅環境を考慮して現在の場所に決めたという。

コンセプトは「シンプル、モダン、カジュアル」。シンプルが示すのは、なるべく斬新な機構やシステムを使わず、ある程度確立されているシステムだけを採用し、故障知らずのずっと安心して付き合っていける設計に。自分たちの価値観やライフスタイルを考えて、モダンなデザインにしようと決めた。

また、まるでお気に入りのTシャツを着るように居心地がよく、身の丈に合った、どんなシチュエーションでも気兼ねなく使いこなせるカジュアルなガレージハウスを目指したという。そして「桧家住宅」が売りとしている、一年中快適に過ごせる「Z空調」という全館空調がダメ押しとなった。Z空調とは、温度管理やメンテナンスのしやすさを優先しており、夏も冬も快適。この選択は夫婦にとって最適のシステムとなった。

【写真18枚】165平米に建てた、カスタムできるガレージハウス! 

ガレージはアクティブガレージと謳っていて、高品質だが作り込みすぎていないのもの。自分でガレージをアレンジしていく楽しみが残されているのがポイントだった。カジュアルに使え、カスタムできるところが最大のポイント。飛行機の格納庫をテーマとし、ガレージ内で気兼ねなく整備や洗車ができるようにカスタマイズ。仕事が休みの日にはガレージに籠りプラモデルの製作をしたり、DIYでカスタムできることを探しているほど。

クルマが入庫しやすいように目印を設けたり、ミラーの高さに印をつけてセンターがわかりやすいよう、自己流でアレンジしてガレージライフを楽しんでいる。ガレージ前には友人がクルマできても、もう1台クルマを停められるようにアレンジしたのも、家を建てるときにこだわったポイント。

また奥様も仕事があって在宅ワークもあるため、収納を極力多くしてもらうほか、リモートワークでも仕事ができるよう、ご主人の書斎のほか奥様の書斎もリクエスト。そして屋上もプランニングしてもらうことで、今までの集合住宅では体験できなかったスカイガーデンの暮らしも手に入れることとなった。

はじめて建てるにあたって、いろいろ調べたことがいまとなっては楽しかったと語る。家賃と駐車場1台の支払と、現在のローンの支払はほぼ同じであるが、クルマが1台増車され、カスタムして楽しむ余白も増えた現在の生活。最近では愛犬の柴犬・幸ちゃんも迎え入れ、散歩に行くのが日課になった。今後も、仕事をしながらガレージをコツコツと自分の手でカスタマイズして楽しんでいく予定だそうだ。

◆Planning Data
 施 主:Iさん (ガレージハウス研究家)
 家 族:2人(本人と妻)、愛犬(柴犬オス 0歳5ヶ月)
 所在地:千葉県
 敷 地/ガレージ面積:165.81平米/43.5平米
 構 造:木造
 外装/内装仕上げ:サイディング/クロス
 愛 車:2000年式マツダ RX-7(FD3S)
     2021年式プジョー208
 設計・施工:株式会社桧家住宅

◆Owner’s Check
・ここがお気に入り
 2台のクルマが格納できるガレージと、ガレージ前に1台分の駐車スペースを設けたこと(洗車にも使えるスペース)。そして24時間稼働の換気システムと全館空調を設置したので、季節を問わず快適に過ごせるのは本当に幸せです。また我が家は夫婦二人だけですが、屋上を作り、春や秋の天気が良い日に外に出て開放感を得る時間ができたのは良かったと思います。
・ちょっと失敗
 リビング階段や吹き抜けに憧れはあったのですが、我が家はガレージ横にリビングではなく自分の部屋を配置。また、メンテナンスのしやすさや1年中快適な室温を保つことを優先し、リビング階段と吹き抜けは採用しませんでした。いまのところ、私たちにはこの選択で正しかったのではないかと思っています。あえて言うなら、ガレージに換気扇をつけたほうがよかったかなと思うこともありますが、ガレージ内の小窓(3つ設置)を開けたり、シャッターを開けたりすることで対応できるので、特に問題はありません。将来、移動式エアコンやクイックジャッキを設置したいと考えています。
・これからの夢
 我が家は家自体もガレージも、とりあえず必要不可欠なものだけ付けて、必要を感じたときにあとで付け足していこうという作戦で家を建てました。そのほうが初期費用も抑えられ、身の丈に合わせて、飽きずにずっと自分の家と付き合っていけると思ったのです。ガレージに関しては、愛車を思いながら自分の好きなように、思いつくまま自由に作りこんでいく楽しみが残されていて、この作戦でよかったと思っています。いまの家の仕様にはおおむね満足しています。
・読者へのアドバイス
 家づくりを失敗できないと思うと、選択肢が色々ある中で付けたい設備が無限に出てきて迷ってしまいますが、優先順位を決め、採用も非採用も自分なりの理由がしっかりしていれば、後悔しないと思います。ですので、自分なりのブレないコンセプトやポリシー、何を優先するかなどを、建築前にご家族と一緒になって、じっくり考えておくとよいと思います。わからなければ、恥ずかしがらず専門家に聞いてみるべきです。

『ガレージのある家 Vol.47』掲載

「桧家住宅」が販売している「Smart OneCustom」をベースに、注文住宅のガレージハウスを建築。外観のシックな感じは周りの家とは異なっており、気に入っているという。

photo / Hiroyuki KONDO(近藤浩之) text / Jun ISHIHARA(石原 淳)
LE VOLANT web編集部

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