一筋縄ではいかないモディファイだが…
Y30型系の日産セドリックについては、前編の記事(下の「関連記事」参照のこと)にてすでに述べた。ここでご覧いただいている作例は、アオシマ製プラモデルのY30セドリックをベースとして、自動車模型専門誌「モデルカーズ」235号(2015年)のために制作されたものだが、ここでは以下、作者・小田島氏による説明をお読みいただこう。
【画像28枚】バンパー改修の続きや内装の加工・ホイールの変更など、その制作過程を見る!
「アオシマのY30セドリックですが、新車当時に発売されたプラモデルで、私も小中学生の頃に散々作ってきたキットです。当時は『西部警察』や『あぶない刑事』の影響で、作ったキット全て、黒いボディカラーに塗装していました。
当時はグレードが違う事も知らずに制作していたのですが、大人になってからその違いに気が付いて『いつかはちゃんと作りたいキット』となっておりました。今回担当することになりテンションMAXまでに上がりましたが、詳細を調べていくうちに一筋縄ではいかない事が判明し、テンションはダダ下がりとなりました。とは言え地道に作業をこなしていけば形にはなるハズですので、試行錯誤しつつ作業を続けていきました。
地道に作業をこなせば形になる!
3L(ブロアムVIP)とSGLの相違点は、外装では前後バンパー、サイドモール。内装はシートとドア内張りのパターンの違いですが、ボディは5ナンバー枠のサイズに各部の寸法を詰めていく必要がある為、基本的に削る作業になります。今回は実車カタログを参考にしましたが、それだけでは詳細がわかりませんので、インターネットを駆使して中古車情報やネットオークションの画像を参考にしました。
細かい部分はオークションでパーツ単体で検索すると大きめの画像が見られるのでオススメです。また、それでもフロントバンパー周辺の詳細がわからなかったので、トミーテック1/35のY30ワゴンのキットも参考にしています」
最後に若干補足しておくと、モチーフとした『あぶない刑事』の劇用車は、フィンタイプのアルミホイール(非純正品)を装着しているものの、日産の広報車両であったと言われている。同様の姿で『西部警察PART-Ⅲ』や『特捜最前線』といった他作品にも登場しているので、『あぶ刑事』だけでなくそちらのファンの方にも、ぜひ挑戦していただきたいプラモデル改造である。