コラム

クルマの非常時の備えは適切ですか? 停止表示機材(三角表示板)と脱出ハンマーはどこに置けばいい?

三角表示板

クルマの故障や事故のときに使う「停止表示器材」や、冠水・水没したときにクルマから逃げ出すために使う「脱出ハンマー」は、緊急時や非常時のために備えておくことが大切です。しかし、ただクルマに備えておけばよいというわけではありません。今回は、非常時に使うアイテムの置き場所について考察します。

停止表示器材の適切な置き場所は?

停止表示器材

停止表示器材(いわゆる三角表示板)は、事故や故障でクルマが停止していることを示す器材です。高速道路を走行する際に備えておかなければならないアイテムであるものの、一般道で後続車にクルマが停止していることを知らせる際に利用することもできるため、走る道を問わずクルマ1台に1つ停止表示機材を載せておくことが推奨されます。

この停止表示器材は、荷室に載せているという方が多いのではないでしょうか。乗員スペースを有効に使うために停止表示器材を荷室に置くことは問題ありません。しかし、注意しなければならないのは、荷室のどこに置くかということです。

停止表示器材は、荷室の開口部付近または荷室の左右どちらかの手前側に置いておくのが最適な置き場所となります。その理由は、停止表示器材は、非常時に即座に取り出して組み立てる必要があるためです。

もし、ラゲッジフロアのボード下や荷室の奥側(座席背もたれ側)に停止表示器材が置いてあると、取り出すのに時間がかかったり、荷物を移動してから取り出したりすることとなります。少しでも早く後続車にクルマが停止していることを知らせなければ二次事故を誘発してしまう可能性があるため、停止表示器材は荷室の取り出しやすい場所に置くようにしましょう。

なお、欧州車の場合、停止表示器材がバックドアまたはトランクリッドの内側に埋め込まれていることが多いです。国産車も欧州車と同じようにバックドアやトランクリッドの内側に埋め込む方法を採用すれば、停止表示器材のために別途スペースを作る必要もなくなるのではないかと思っているのは筆者だけではないはず。ぜひ国産車も欧州車と同じようにしてもらいたいと思います。

脱出ハンマーの適切な置き場所

脱出ハンマー脱出ハンマーは、冠水・水没したときにクルマから逃げ出すために使う非常用脱出用具です。運転中に発生する可能性が高い冠水路への進入や水没時に使う脱出ハンマーの適切な置き場所は、ドライバーがシートベルトをした状態で手が届く範囲となります。

そのため、運転席側のドアポケット、センターコンソール内、グローブボックス内が適切な置き場所といえるでしょう。

非常時のために脱出ハンマーを備えているものの、荷室や後席などに置いている方は、使うときが来たときのことを想定し、改めて置き場所について考えることをおすすめします。

脱出ハンマー

今回紹介していた停止表示器材や脱出ハンマーといった非常時に使う道具は、日常的に使うことがないことから荷室の奥やラゲッジフロアのボード下などに置いてしまうことがあるアイテムです。

しかし、荷室の奥やラゲッジフロアのボード下などに置いてしまうと、いざというときに取り出すことができず、そのアイテムを適切に利用できなくなってしまいます。非常時の道具は、使うシーンがないことが望ましいものの、いざというときに素早く出せるよう、適切な位置に収納しておきしましょう。

齊藤優太

AUTHOR

1991年生まれ。静岡県出身。高校時代にガソリンスタンドでアルバイトしたことをきっかけにクルマに興味を持ち、大学卒業後に自動車販売店(正規ディーラー)に就職。その後、教習所の指導員、中古車買取、タクシードライバーの経験を経て、2020年にフリーランスへ。現在は、自動車ライター/インストラクター/ジャーナリストとして活動している。

愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?

複数社を比較して、最高値で売却しよう!

車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。

手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!

一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!

【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>

注目の記事
注目の記事

RANKING