エドセルとクライスラーを皮切りと位置づける1950年代アメリカンカーへの期待は、必ずしも筆者個人の期待とは言い切れないところがある。AMTアーテルはレーシング・チャンピオンズに買収されたあとの2001年、これまでに例をみない「ブラフ」を市場に流すという挙に出る。「'49オールズモビルと'50スチュードベーカーを新金型でやる」というもので、全米各地でおこなわれるホビー関連のショーを中心に流布されたものだ。しかし雑誌メディアの反応は薄く、この発表は実現することなくうやむやのうちに消えてしまった。
写真:羽田 洋、秦 正史