それは例えばモールディング類のシルバーの塗り分けで、クライスラーではマスクしたうえで吹き付け塗装をしたらしく、目を近づけて見ると境界線がボケているのだが、エドセルでははっきりシャープな塗り分けとなっているのである。しかし、こうしてリアから見ると、そうした努力をスポイルしてしまう、見逃せない欠点に気づくであろう。そう、リアパネルが別体なので、そこに継ぎ目が出てしまうのである。実車にもある分割線ならその再現となる訳だが、あいにくエドセルのボディーにそんな継ぎ目は見当たらないのであった。
写真:羽田 洋、秦 正史