ニュース&トピックス

ボルボ新型「XC70」は200キロ電動走行可能なPHEVに! 新プラットフォーム「SMA」を採用して中国市場から展開

ボルボ初のエクステンデッド・レンジ・プラグインハイブリッド

ボルボ・カーズは2025年5月7日、新型「XC70」を発表した。「XC60」より少し大柄なミッドサイズSUVであり、ボルボ初のエクステンデッド・レンジ・プラグインハイブリッド車となるのが最大の特徴だ。中国市場向けのモデルではあるが、さらに他のマーケットへ投入する可能性も探っているという。

もともとXC70は、「V70 XC(クロスカントリー)」を発展させる形で2000年に独立したモデル。2007年に2代目へとフルモデルチェンジして2016年まで生産された、クロスオーバー・エステートワゴンだった。その名が9年のブランクを経てSUVとして復活することとなったわけだが、発表されたXC70のスタイルにはボルボの最新デザイン言語がふんだんに取り入れられている。

フロントには同社のBEVモデルを想起させるクローズド・グリルが採用され、その下のアクティブ・グリル・シャッターは自動で開閉度合いを調整してエアロダイナミクス、キャビンの空調、パワートレイン冷却を最適化する。エネルギー効率の向上と航続距離の延長につながる機能を担う。

その一方、フロントからリアまで流れるルーフラインと立体的なショルダーはボルボのエステートモデルの伝統を想起させる。縦長のC型テールライトはリアウィンドウとシームレスに一体化し、モダンなエクステリアデザインを仕上げている。

新型ボルボXC70は新たな「SMA(Scalable Modular Architecture)」アーキテクチャを採用したエクステンデッド・レンジ・プラグインハイブリッドとのことだが、パワートレインの詳細はまだ明らかにされていない。

重要なのは、EV走行の航続距離が最大200km(中国のCLTC規格)と、ボルボのプラグインハイブリッド車として最長を誇っていること。日常的な移動のほとんどを排出ガスなしのEV走行でこなすことができ、内燃エンジンが長距離移動のフレキシビリティを担保するXC70は、広大な中国市場でのボルボの戦略において重要な役割を与えられているのだ。

ボルボ・カーズの社長兼CEOのホーカン・サミュエルソンはこうコメントしている。

「XC70は、完全電動化への完璧な橋渡しとなるエクステンデッド・レンジ・プラグインハイブリッドというセグメントへの、私たちの戦略的な参入を意味しています。バランスの取れた製品ポートフォリオを維持・発展させながら、まだ完全なEVに乗り換える準備ができていないお客様に、非常に魅力的な選択肢を提供することができます。これはまた、リージョナリゼーション(地域化)の一例であり、私たちは各地域の市場ニーズに応えていきます」

新型XC70の詳細は、今後数ヶ月のうちに明らかになる予定とのこと。続報に期待したい。

LE VOLANT web編集部

AUTHOR

注目の記事
注目の記事

RANKING