トヨタ、ダイハツが先行。他メーカーも来年夏以降をメドに商品化。
ペダルの踏み間違いによる暴走事故や建物に突っ込む事故が報道されるなか、後付け可能な安全装置の需要が高まっている。超音波センサーや警報表示機からなるこの手のアイテムは、トヨタが「踏み間違い加速抑制システム」、ダイハツが「つくつく防止」の名で昨年12月に発売しており、もちろん先進安全装置のないクルマにも装着可能。トヨタは5万1000円、ダイハツは3万2000円(ともに消費税別、取付費別)と、価格は安くはないが許容範囲といえるだろう。
この動きを見た国土交通省は今年7月、乗用車メーカー8社にこの手の後付け装置の開発と販売を要請。8月末にはその回答が出揃ったが、先行するトヨタとダイハツ以外の6社も2020年夏をメドに後付けの「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を商品化する意向を明らかにしている。トヨタとダイハツも現時点では対象車種が15種類のみだが、今年中に4車種追加する予定だ。
新車においては衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制機能を標準装備する「サポカーSワイド」適合車が増えており、2019年度には8社全体の79%、2021年度には90%まで高まるとしている。一方でいくつかの自治体は高齢者を対象に、使用中のクルマや中古車にも装着可能な後付け装着の購入費用の一部補助も始めており、負担の軽減も期待できる。家族など周囲に高齢ドライバーのいる人は、事故を未然に防ぐためにも、情報を集めてみることをお勧めする。