
モメンタ社の運転支援システムを採用
日産の中国合弁会社である東風日産は、現在開催中の上海モーターショーにて、新型EVセダン「N7」のスペック等を公開した。
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このN7は従来の開発期間を大幅に短縮して開発されたモデルで、昨年11月の広州国際モーターショーで初公開されたもの。中国市場での発売は今月(2025年4月)に予定されている。N7は「エレガントなプロポーションと広々とした室内空間を兼ね備え」たものとされており、その滑らかなボディの空気抵抗係数は実に0.208。フロントには710個の高出力LEDとともに、日産ならではのV-Motionデザインシグネチャーが施されている。
サイドにはフレームレスドアやフラッシュドアハンドルを採用、これによりクリーンな佇まいを演出。リアには、一直線に広がるライト内に882個のOLEDを配置した。19インチのホイールを装備し、自然からインスピレーションを得たという6種類のエクステリアカラーが組み合わされる。
快適さを極めたインテリア
室内にはフロントシートに、49個の独立したセンサーからの入力に基づきAIを駆使してシートを調整する姿勢適応システムを持つ「ゼロプレッシャーシート」を採用。また前席には12ポイントのマッサージ機能が備わるほか、運転席は最大60mm拡張するエアクッション機構を装備している。
15.6インチのセンターインフォテインメントスクリーンは、2.5Kの解像度(2560 x 1440ピクセル)でコンテンツを映し出す。Qualcomm Snapdragon 8295Pプロセッサーを搭載し、シームレスなエンターテインメントとコネクティビティ体験、そしてDeepSeek-R1 AI Integrationを提供するという。これらのサービスは、32GBのメモリと256GBのデータ容量により、高速で応答性が高い状態で使用可能だとのこと。
パワートレインと足周り・制御
バッテリーは58kWhと73kWhの2種類が用意されており、それらにはリチウム鉄リン酸(LFP)が採用されている。フロントに搭載された電動モーターの出力は、58kWhバッテリー搭載モデルで160kW、73kWhバッテリー搭載モデルでは200kW、最大トルクは共通して305Nmを発生し、前輪を駆動。バッテリーの充電は、残量10%から80%まで約19分間、30%から80%までは約14分で完了する。
N7の航続距離は58kWhバッテリー仕様で510km以上、73kWhバッテリー仕様では最大635km。サスペンションはフロントにマクファーソン式、リアにマルチリンク式を採用。さらに、車酔いを和らげる機能が備わるという。
また、中国における自動運転技術のリーダーであるMomenta(モメンタ)社と提携し、「Navigate on Autopilot(ナビゲート・オン・オートパイロット)」と呼ばれる、地点から地点への移動が可能な運転支援システムを採用している。
このシステムは、高速道路では合流や追い越しなどの複雑な操作をシームレスに処理し、市街地では車線変更や複雑な曲がり角の状況、他の車両が不意に車線に合流した場合などでも、スムーズに対応するという。また、自動駐車機能を備え、斜めスペースや狭いスペースなど、難しい状況での駐車にも対応するとのことだ。
N7の価格については今月下旬に発表予定。