
599台限定のデイトナSP3に特別な1台を追加
フェラーリは2025年8月に開催されるモントレーカーウィークのチャリティオークションに、特別な「デイトナSP3 テーラーメイド」を出品することを発表した。
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カーボンの地肌とジアッロ・モデナの特徴的な2トーンカラー
ベースとなったフェラーリ・デイトナSP3は2021年に登場したイコーナ・シリーズの第3弾で、1960年代のレーシングスポーツ、特にデイトナ24時間レースで1-2-3フィッシュを成し遂げた「330P3/4」へのオマージュをささげたモデルだ。そのデザインは単なる過去の模倣ではなく、フェラーリのデザイン責任者であるフラビオ・マンツォーニが語るように、官能的でロマンティックな時代の雰囲気を現代的に再解釈した、芸術品とも呼べる造形美を誇る。
この度登場する「デイトナSP3 テーラーメイド」は、すでに完売となっている599台のデイトナSP3の生産枠に加えて、チャリティのためだけに1台だけ製造される特別な存在であり、そのシャシーには「599+1」という特別な番号が与えられる。
この唯一無二のデイトナSP3はフェラーリのビスポークプログラム「テーラーメイド」によって内外装が特別な仕立てとなっている。エクステリアにおける最大の特徴は、カーボンファイバーの地肌と、鮮やかなジアッロ・モデナ(イエロー)による2トーンのボディカラーだ。
さらに、フロントスプリッターやサイドシル、リアディフューザーといったエアロパーツはグロスブラックで仕上げられ、ボディの造形を一層引き締めている。そして何よりも目を引くのが、ボディ上部全体にジアッロ・モデナで描かれた巨大なフェラーリのロゴタイプである。このような手法でロゴをカラーリングに採用したのは、フェラーリ史上初めての試みであり、このクルマが歴史的な1台であることを物語っている。
インテリアに目を向けると、革新性とサステナビリティへの挑戦が見て取れる。最大の変化は、シートの素材にリサイクルタイヤ由来のファブリックを採用した点だ。このファブリックには跳ね馬のモチーフがユニークにあしらわれており、特別なモデルであることをさりげなく主張する。さらに、ダッシュボードとステアリングコラムには、F1マシンで使われる特殊なカーボンファイバーが採用された。これにより、フェラーリのレーシングDNAとの結びつきがより一層強化されている。
一方、パワートレインとパフォーマンスに関しては、ベースモデルのスペックがそのまま受け継がれる。812コンペティツィオーネ譲りの6.5L V型12気筒自然吸気エンジンを搭載し、その最高出力は840ps、最大トルクは697Nmに達し、レブリミットは9500rpmという高回転型ユニットである。
この強大なパワーにより、0-100km/h加速はわずか2.85秒、0-200km/h加速も7.4秒でこなし、最高速度は340km/hを超える。海外試乗レポートでも、そのエンジンサウンドは魂を揺さぶるほど官能的でありながら、タウンスピードでも驚くほど扱いやすいと評されている。この特別仕様車もまた、その圧倒的かつ官能的な走りの本質を何ら変えることなく、オーナーに至高のドライビングプレジャーを提供することは間違いないだろう。
ベースモデルのデイトナSP3が200万ユーロ(約2億6千万円)だったが、この特別なデイトナSP3は果たしていくらの値をつけるのだろうか。なおオークションでの収益は全額がフェラーリ財団を通じて教育関連の慈善事業に寄付される。
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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。