
西吾妻スカイバレー(No.025)
桧原湖を眼下に、磐梯山や飯豊・朝日の山並みも遠望。
裏磐梯の桧原湖畔から標高1400mの白布峠を越え、山形県側の白布温泉へと至る西吾妻スカイバレー。このルートはもともと昭和48年(1973年)に開通した有料道路(正式名称は西吾妻有料道路)で、平成15年(2003年)に無料開放。現在は福島県猪 苗代町と山形県米沢市とを結ぶ県道2号の一部となっている。
磐梯山周辺エリアでは、磐梯吾妻スカイライン)と双璧をなす絶景のワインディングロードとして知られ、白布峠の南側にある七曲り展望台からは、眼下の桧原湖から磐梯山までを一望にする大パノラマが展開。峠の前後にはいくつか駐車スペースが作られているので、天気のいい日には南の磐梯山だけでなく、北の飯豊連峰や朝日連峰もよく見える。
山形側へ下っていくと、最上川の源流のひとつ、双竜峡があり、展望台からは赤滝、黒滝という2つの滝を遠望することが可能。そこからさらに下ると、福島の高湯温泉、山形の蔵王温泉とともに奥羽三高湯に数えられた秘湯、 白布温泉にたどり着く。
会津若松と米沢を結ぶ道は、明治以降、大峠越え(現在の国道121号)がメインルートとなっているが、それ以前の街道は白布峠のすぐ西に位置する桧原峠を越えていた。タイトターンの連続で一気に標高を上げていく西吾妻スカイバレーを走りながら、かつての旅人の苦労とすばらしい眺めを同時に味わっていただきたい。
磐梯吾妻レークライン(No.026)
裏磐梯の湖沼群や渓谷を縫うように走る。
裏磐梯の小野川湖南岸を起点とし、その東に広がる秋元湖の北岸を抜けていくルート。ときおり桧原湖を遠望できることもあり、まさしく裏磐梯の湖沼群の眺めを堪能する絶景ロードといえる。広葉樹の木々に囲まれたルートなので、新緑の季節から紅葉まで、森の空気をたっぷり感じながら走ることができる。また、紅葉の名所・中津川渓谷に架かる中津川橋から谷底を見れば、その美しさは格別。ただし紅葉シーズンは駐車車両や歩行者も多いので注意が必要だ。
◎正式名称/県道70号福島吾妻裏磐梯線
◎区間距離/13km(猪苗代町-裏磐梯)
◎冬季閉鎖/11月中旬-4月中旬
◎撮影時期/8月上旬
磐梯山ゴールドライン(No.027)
会津の宝、磐梯山と猪苗代湖の風景を堪能。
裏磐梯高原から磐梯山西側を抜け、猪苗代湖畔近くまで延びる全長約13kmの観光道路。レークラインとともに2013年7月から無料開放されている。裏磐梯側の黄金平からは、磐梯山の大噴火によって生じた爆裂火口を間近にすることが可能。周辺の風光明媚な風景とはひと味違う、自然の厳しさを垣間見ることもできる。ルート南側には滝が多く、山湖台の駐車場からは猪苗代湖を眼下に一望。そこから南はスキー場の中を抜けるワインディングで一気に駆け下りる。
◎正式名称/県道64号会津若松裏磐梯線
◎区間距離/17km(磐梯町-裏磐梯)
◎冬季閉鎖/11月中旬-4月中旬
◎撮影時期/8月上旬
ご当地情報
A:こたかもりオートキャンプ場
静かな湖水の向こうに磐梯山がそびえ立つ
桧原湖のほとりにあり、湖水の向こうには磐梯山という実に気持ちいいロケーションにあるキャンプ場。広い敷地の中にはオートキャンプサイト、テントサイト、バンガローなどがあるほか、併設のプチホテル“フォックスワン(1泊2食付き9,000円・税別)などにも宿泊できるようになっている。
●利用料3000円(テント1張り+2名)など/通年営業/北塩原村大字桧原字曽原1096/Tel:0241-32-2334
西吾妻スカイバレー(No.025)
◎正式名称/県道2号米沢猪苗代線
◎区間距離/17km(桧原湖-白布温泉)
◎冬季閉鎖/11月中旬-4月中旬
◎撮影時期/8月上旬
アクセスガイド
磐梯山の北側に広がる裏磐梯高原に最も近いインターは磐越道の猪苗代磐梯高原IC。東北道・浦和ICからは約215km/2時間半、磐越道・新潟中央ICからは約115km/1時間少々の道のり。猪苗代磐梯高原ICから裏磐梯高原までは国道115号/459号を経由して30分弱。行楽シーズンなどは磐梯河東ICから磐梯ゴールドラインを使った方がスムーズに移動できるはず。
観光情報
福島市観光物産協会 Tel:024-531-6432
土湯温泉観光協会 Tel:024-595-2217
猪苗代観光協会 Tel:0242-62-2048
裏磐梯観光協会 Tel:0241-32-2349
米沢観光協会 Tel:0238-21-6226
文:佐々木 節/写真:平島 格