近年、43シリーズや53シリーズなど、ラインナップを続々と拡大中のメルセデスAMGに、トップモデルとなるAMG GTの4ドアクーペが追加された。SLS AMGから続く独自開発の第3弾となるこのモデル。同カテゴリーに競合車は数多いが、ガチンコ勝負となるのはやはりアイツだろう。
様々なステージで愉しめる4ドアスポーツクーペ
2014年にAMGの独自開発第二弾として発表されたAMG GTは、ロングノーズ&ショートデッキの伝統的なスタイルが与えられた2ドアクーペモデルで、かつAMGブランドのトップモデルでもある。今年のジュネーブ・ショーでは、同じ「GT」の名が冠された4ドア版がデビュー。それがこのAMG GT 4ドアクーペだ。
まずはエクステリアから見ていこう。フロントマスクにはAMGパナメリカーナグリルと大型のエアインテーク、リアにはディフューザーが備わるなど、各所にAMGのデザインが散りばめられ、ひと目でそれとわかるルックスが与えられている。一方でインテリアは、新世代メルセデスのインターフェイス系と、2ドアクーペのデザインが融合した、独特の意匠だ。
シャシーは、見ても想像がつく通り、2ドアクーペとの共通性はなく専用開発されたもの。とはいえ、スチール素材をメインに、アルミとカーボンを組み合わせ、剛性の高い骨格を形成している。
パワートレインはトップモデルとなる63Sに636ps/900Nmと、2ドアクーペのGT Rよりもさらにハイスペックとなる4.0L V8ツインターボを搭載。以下、63には同エンジンの585ps/800Nm版、そして53と43には、それぞれ435ps/520Nmと367ps/500Nmの、3.0L直6ターボ+マイルドハイブリッドと続く、全4グレード展開。トランスミッションは、いずれも9速ATのAMGスピードシフトMCT9G、駆動形式は全て4WDの4マチック+だ。