純正よりもジムニーらしいTAC流ネオレトロ
旧規格ジムニー用で大人気を博しているオリジナルの「SSグリル」。色分けでイメージが変わる。
新型ジムニーの試乗会が開催された時、スズキの開発スタッフに「スクエアなボディはSJ30からJA12/22まで踏襲されたデザインを意識したのか?」と尋ねたら「純粋にオフロード性能を追求したらこの形になりました」という答えが返ってきた。どうやら懐古主義ではないようだ。好みは人によって異なるが、「ジムニーはスクエアボディがイイ!」という声が多い。現代のクルマのデザインにはほとんど存在しないから個性的で、年配者にしてみれば懐かしさを覚え、若者は新感覚と捉えている。いわゆる近年流行りのネオレトロだが、それをさらに強調したのがジムケンタックのJB64だ。
取材時のサスペンションはまだ試作段階。オールマイティ性を高めるセッティングを追求。
オリジナルショックアブソーバーは減衰力14段切り替え式を採用。幅広いセッティングが可能だ。
ボディをパステル調の水色にオールペンし、差し色としてルーフとドアミラーに白を採用。イメージがガラリと変わり、女性からは「可愛い〜」、男性からは「お洒落!」と思われるだろう。さらに注目したいのがフロントグリルだ。ジムケンタックは、フルレストアした旧規格ジムニーにオリジナルフロントグリル「SSグリル」を装着。カラーリングによってレトロにもスポーティにもなるデザインで、大人気を博している。そのJB64バージョンを早くも開発したのだ。
純正アームでリフトアップした場合は、キャスタードリームでキャスター角を補正する。
サスキットはコイルとショック、ラテラルロッド、キャスタードリーム、ブレーキホースを予定。
走りや乗り心地などを考慮してリフトアップ量は2インチアップを予定している。コイルは同店のイメージカラーと言える黄色仕上げだ。
ポイントは色使いにある。普通だとルーフやドアミラーと同じく白を選ぶところだが、あえてグレー系を選択。顔つきが引き締まり、それが独特な個性を演出している。デザインの妙が成せる技と言えよう。しかも「これ純正だよ」と言われたら信じてしまうほど、作りが良くてマッチングも完璧。ボディカラーと合わせて、ノーマルよりもジムニーらしさをアピールするJB64である。
ホイールはオリジナルのハードタックルを装着。精悍なブラック仕様だ。