現状、悪路走行性能最強仕様。この走りはヤバい!
フモンオートの新型ジムニーに乗るまで、JB64を筆者は舐めていた。室内空間を優先し、ルーフを広くしたため重心が高く、フェンダーアーチ内部の逃げが少ないから、大径タイヤが履きにくい。シリアスオフローダーには厳しいクルマと思っていた。さらに、フモンオートのクルマを見たとき「リアルチョロQじゃん! カッコいいけど走れるの?」と思ってしまった。しかし、そんな考えは乗ってみて吹っ飛んだ!
シンプルにヒットしやすいフロント回りをリメイク。安心のスチール製がオフの味方だ。
ラングラー用のリアバンパーを加工したというリア回り。個性的なリアビューだ。
まず、オンロードから。245/75R16という新型でまだみたことがない大径タイヤを履いていながら、ギヤ比関係はノーマルと驚くべき仕様。しかし、これが一切関係なく走る。さらに、程よくコシがあるサスペンションが、ハードなルックスとは裏腹に乗り心地がいい。しっかりと減衰のあるサスペンションが、大径化され重量増のアクスルを押さえ込み、しっとりと走る。それどころか、ワインディングでスポーツできそうなレベルなのだ。
各種補正は行っているが、特別なことは何ひとつない。それでこのポテンシャルは驚き。
長さをセッティングできるアクティブアーム。キャスター補正も同時に行う優れものだ。
オフロードは、ロックに車両を持ち込んでみた。空気圧こそ下げたのだがトラクション性能は抜群。驚くのはキャンバー耐性とストローク量。乗っている最中、代表の坂本氏に「なんか特別なことしてます?」と質問するほど安定している。上記の画像、245/75R16がロッカー下を越えようとするほど伸びているのに、まだ4輪接地状態なのだ。さらに、縮みも抜群で、このサスペンショはよく捻る。それでいてスタビリティが高く、重心が高いはずの新型が「おいおい!」と声がかかるほどのキャンバーで切り上がれる。
リアラゲッジルームに収まるコンプレッサー。室内空間を快適に過ごす工夫と言えるだろう。
ハード系オフにおいて新型ジムニーはネガな要素が多く、JB23を超えられないだろうと思っていた印象を根底から覆すほどのインパク