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バイオ燃料の実用化と低価格化に向けて、デンソーがユーグレナと提携

バイオ燃料の実用化と低価格化に向けて事業提携。バイオディーゼル・バスの走行も視野に

2万平方メートルという国内最大級の培養施設を熊本県天草市に置き、自ら微細藻類(コッコミクサKJ)を培養してきたデンソーが、同じく微細藻類のミドリムシ(ユーグレナ)の大規模培養に成功したユーグレナ社と提携。バイオ燃料事業の拡大に向けて一歩を踏み出した。自動車サプライヤー最大手のデンソーがバイオ事業!? と思う人もいるかもしれないが、すでにデンソーは微細藻類の研究から生まれた日焼け止めクリームを市販するなど、事業化を進めている。
ミドリムシの大規模培養と機能性食品や化粧品の販売で有名になったユーグレナ社も、国産バイオジェット・ディーゼル燃料の実用化計画を進めており、2018年に竣工したばかりのバイオ燃料製造プラントでの実証製造と供給を予定している。この2社の微細藻類の大量培養ノウハウと、デンソーの持つ自動車関連技術の融合により、バイオ燃料の実用化および低価格化を目指す考えで、製造したバイオディーゼル燃料の一部を、デンソー社内の運行バスに使用することも検討している。
また、この包括的提携にはバイオ燃料だけでなく食品や化粧品の開発も含まれており、ユーグレナとコッコミクサKJを組み合わせた製品の開発にも力を入れていくことになる。ジャンルが違うように見える両社だが、そのコラボレーションで「微細藻類から燃料をつくる」という事業が実現すれば、世界初の快挙となる。今後、公表されるであろうさまざまな成果に期待したい。

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