
オフでの性能を落とすことなく快適な乗り心地を実現!
さまざまな手法を持ちつつも、特にオールドフォーホイラーな香りが漂うカスタムが得意なジムケンタック。「10年以上経っても飽きないクルマ作り」をコンセプトに、このJB64をコーディネイトした。
ご覧の通り、エクステリアには往年の名車を感じさせるエッセンス、ジムニー定番のカスタム技法、そしてJB64らしい新しさが融合しており、非常に魅力的なエクステリアに仕上がっている。
外装での1番の特徴は、オーバル形状のSSグリルで、ランドクルーザー40系を思わせる顔つきになった。また、それと連続するバンパーは、フォグランプ(別売り)、スキッドプレートが一体化したデザイン。何となくもっさりとした感があるノーマルのフロント部を、シャープな小顔に変貌させた。また、ボディサイドにゲレンデヴァーゲン調のサイドモールを装着することで、ノーマルの腰高感をグッとシェイプアップしているのもポイントが高い。
サスペンションはオリジナルのキットを使って、ひかえめに2インチアップ。ただし、6.50×16サイズのマッドタイヤは十二分な存在感を出しており、マッシブな雰囲気がしっかりと演出できている。
リアに回ると、ここでもエクステリアのバランス感がしっかりと考えられている。ノーマルのリアコンビネーションランプを流用しながら、オリジナルのリアバンパーでグッとボトムアップ。さらに、オリジナル製のチタンルックマフラーによって、リアビューをグッと引き締めており、レトロ感の中にもスポーティさを失っていない。
もちろん、この64の美点は外観だけではない。使用シーンのほとんどがオンロードであることを考えて、オフでの性能を落とすことなく快適な乗り心地に仕上げている。
レトロな風貌、先進の足回り、パワー感の排気音
タックの2インチサスペンションキットを組んだばかりのJB64がテストに供された。タイヤはヨコハマジオランダーM/T6.50R16を履いている。さっそくオンロードテストに乗り出して行く。
心地よい排気音を響かせて、太径タイヤの重量、走行抵抗をものともせずに加速していく。エンジン本体へのチューニングはされていないようだが、タックのチョイスしたオリジナル製ステンレスマフラーがR06A型エンジンとマッチして、トルクを稼いだのかもしれない。
しばらく走ると、ステアリング操作に伴って無駄な動きが感じられ、急ぎ空気圧をチェックしてみた。空気圧は前輪2.1kg、後輪1.7kgでちょっとバランスがおかしい。加えてダンパーのレシオも前後とも6に合わせられている。ちょっと乗った印象から、フロント空気圧を1.8kg、リアを1.7kgとし、14段調整のダンパーをフロント8/リア5にセット。改めて舗装路を走らせてみると、気持ちよいコーナリングを展開する。後輪がしっかりとトラクションを稼いでいるのだろう。
たぶんスプリングレートはソフトな方向性で純正に近いものと考えられるが、異径コイルスプリングの採用によりバネ反力の最適化を可能にしている。そのスプリングに14段調整のダンパーを組み合わせ、粘りのあるサスとしているのだ。
オフロードも走らせてみた。フラットなダート路では安定感のある走りを展開し、乗り心地もゴツゴツした感じが少ない。深いモーグルをトライしてみたが、良くストロークするサスの効果は大きく、路面をしっかりと捉え走破していく。
4Lにシフトし、ブレーキLSDトラクションコントロールとの相性も試してみた。良くストロークするタックのサスペンションと相性が良く、深いモーグルのクリアも容易だった。
SHOP’s VOICE
タックはベテランの方はもちろん、初めてジムニーに乗る方もサポートさせていただいてます。「お洒落なクルマに乗りたい」「もっとオリジナリティを出したい」「オンロードをもっと快適に、さらにドライビングを楽しみたい」。さまざまなニーズに応えながら、ジムニーとともに進化して35年。ジムニー技術研究所=ジムケン・タックにお任せください。
TUNER’s VOICE 榎 勝さん
タックはベテランの方はもちろん、初めてジムニーに乗られる方のお手伝いもさせていただいています。「ジムニーでもカスタムしたい」「オシャレにキメたい」「オンロード性能を向上させたい」等のご要望にきめ細かくお応えして、好評をいただいています。