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“走らない”カーエンジニアリングが今までにない斬新な時短デキャンタージュを可能に!?【Style in motion 019】

デキャンタージュといえば、高級レストランでやるもの、時間をかけて行なうもの、というイメージがありませんか? しかし、このバーディ デキャンタなら、今までにない斬新な時短デキャンタージュが可能になるのだという。ワインのある暮らしを、より楽しく、より身近なものにしてみませんか?

※この記事はル・ボラン2018年5月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。

バーディ. テーブル/デキャンタDC700

クルマは、さまざまな技術と産業の集合体である。現在では先進のIT技術も取り込み、さらなるインテリジェント化に向かっている。一方でそこで育まれた技術が他分野に転用されるケースも少なくない。今回注目したのは、そんな身の回りにある“走らない”カーエンジニアリングだ。

せっかちは美味しいワインを飲むことはできない。なぜならばワインは栓を抜き、しばらく空気に触れさせることで本来の味わいが目覚めるからだ。種類にもよるが原則30分から1時間前には抜栓しておくのがいい。

わかっちゃいるけど、それも我慢できん! という呑兵衛にはデキャンタージュという手がある。このデキャンタを手がけたのがバーディだ。口の細いガラスの花瓶のような一般的なスタイルに対し、バーディのデキャンタはステンレス製で、ややくびれの入った滑らかな円筒形だ。これに1〜2杯分のワインを注ぎ、ゆっくり数回回すだけ。内側の0.1ミクロン単位の凹凸が空気を溶け込ませ、ガラス面に比べると溶存酸素は45%高いという。デキャンタージュが時短でき、回す回数や速度、方法によって自分の好みの味が楽しめるのも特徴だ。イギリスの名門ホテル、サヴォイのバーでも使われ、評価も高い。

じつはバーディは、1951年に創業した愛知県豊田市の横山興業のファクトリーブランドだ。クルマのシートフレームやアンカーバーを製造し、培ってきたプレス加工や研磨技術を応用し、金型メーカーとの技術提携をきっかけに2013年にデビューした。

デキャンタやタンブラーの他、シェーカー、バースプーンやメジャーカップといったバー用品、グラスタオルなども扱う。いずれもニッチなアイテムなのは、一般的なキッチンウェアは流行り廃りも激しく、激戦区なのに対して、何十年と変わらぬスタイルとモノづくりの技術で勝負できるからだそうだ。

早速試飲してみることに。まずはスパークリングワイン。控えめにデキャンタしたところ、明らかに柔らかになった。生の状態に比べ、泡が溶け込んだような感じか。さらに焼酎ではまろやかな印象が強まった。日本酒やウィスキーのようなハードリカーにもいいとか。赤やロゼなど杯を重ねるにつれ、すっかりほろ酔い気分で以降は試飲にならず。

これがあったらウチ飲みもより楽しくなるだろうなぁ。飲み過ぎ注意のセンサーも付けばいいのだけど。

バーディ. テーブル/デキャンタDC700
自動車産業の盛んな愛知県豊田市に工場を構える横山興業が、熟練の職人による独自の研磨技術を背景に、2013年にバーテンダー向けのカクテルツールを中心としたファクトリーブランドとして誕生。今回のアイテムは、家庭でも気軽に使える商品として新たにテーブルウェアのラインとして登場した、カクテルバー業界で培ったノウハウと職人の技を融合させたデキャンタ。ワインを飲む直前にグラス1〜2杯分を注ぎ、数回スワリング(ワインに空気をなじませる)するだけ。ワイン以外にも、シェリー、紹興酒、日本酒などもオススメとか。回し方によって味が変化するので、自分好みのデキャンタージュを楽しんでみてはいかが? 価格:16,800円(税抜き)

●問い合わせ先:BIRDY./TEL:0565-58-5558 http://birdy-j.com/

ル・ボラン2018年5月号より転載

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