月刊イタフラ

【嶋田智之の月刊イタフラ】車重は100kgダウン、パワーは30psプラス! 新型ジュリアGTAはアルファの“本気”仕様

2020年、アルファ110周年記念となる新しいGTAが発表

最初のGTAは1965年、ジュリア・クーペに追加されたレースのためのベースモデルでした。GTAの“A”はAlleggerita、つまり軽量化されてることを意味します。初代ジュリアGTAはアルファ・ロメオの目論見どおり、ツーリングカー・レースで猛威を奮いました。次のGTAは2001年の156と2002年の147GTA。この2台は“速いアルファ”を象徴するその名称を冠した高性能モデルでした。そしてこの2020年、アルファ110周年記念となる新しいGTAが発表されたのです。最速のジュリア、クアドリフォリオをベースとした激辛モデルとして!

新たなジュリアGTAは、もちろん象徴的なその名称どおり、徹底的にパフォーマンスを磨き上げたモデルです。2.9L V6ツインターボは510psから540psへとパワーを30ps引き上げ、それに合わせて前後のトレッドを50mmワイドにすると同時に、スプリングやダンパー、ブッシュなどを変更し、サスペンションを全面的に見直しています。その結果として手が入った前後フェンダー周りの雰囲気の違いには、だいぶシビレます。ほかにも拡大されたフロントグリルとその空力処理だとか、盾の周りのスリットだとか、ファンには感涙モノのディテールもたくさんあったりします。

今回のGTAはすべてがナンバー付きロードカーですが、GTAmというよりサーキットとの親和性が高そうなモデルもラインナップされています。後席を取り払い、ロールバーを備え、よりダウンフォースの高い大型の空力パーツを持たされた仕様です。ちなみにGTAmの車重は、通常のクアドリフォリオより約100kg軽量化されています。GTAについてはその数値は公表されていませんが、推して知るべし。軽量素材の多用などがこれまで以上に進んでいるので、相当に軽くなっていることでしょう。新しいジュリアのGTAは、“A”でもあるのです。アルファ、だいぶ本気ですよね。

現時点では価格も発表にはなってないのですが、世界中から物凄い反響がある様子。というのも、GTAとGTAmを合わせて500台しか作られない限定モデルなのですよ。……乗ってみたい!

ル・ボラン2020年5月号より転載

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