
新開発モジュラーEVプラットフォーム採用の第1弾。100kWhバッテリーの搭載で最大航続距離は約482kmを実現
8月6日、ゼネラルモーターズはキャデラック初のピュアEVコンセプト「LYRIQ(リリック)」を発表した。
同社の新開発モジュラーEVプラットフォームを採用されたリリックは、リヤアクスルにモーターを搭載する後輪駆動を基本に、フロントアクスルにもモーターを搭載する4輪駆動仕様も設定される。前後重量配分はほぼ50:50を実現しているほか、アンダーフロアにバッテリーを搭載するなどの低重心化により、スポーティ走りを実現する。
搭載されるバッテリーは「Ultium(アルティウム)」と呼ぶ、従来のGM製バッテリーよりレアメタルのコバルトを70%減らしている新しいリチウムイオンを採用。エネルギー容量は100kWhで、一回の満充電で300マイル(約482km)の航続が可能だ。出先での迅速な充電にも対応できるように150kWを超えるDC急速充電に対応した充電システムも用意されている。
クーペSUVスタイルのボディは、ロー&ワイドなスタイリングが強調。フロントマスクは縦基調のLEDシグネチャーランプと逆台形の「ブラッククリスタル」グリルが個性的。このグリルには無数のイルミネーションが組み込まれており、ドライバーが近づくとプログラムされた照明シークエンスによって“あいさつ”してくれる。それと同時に、シートポジションやミラーの角度、エアコンの調整など、キャビン環境を整える。
リヤビューでは上下の2パートに分けられたLEDコンビネーションランプが特徴で、上部はサイドに回り込んだデザインがリリックのリヤビューをとりわけユニークなものにしている。
インテリアもキャデラック最新のデザインやインターフェイスが用いられた。インパネ備わる33インチの超ワイドディスプレイが新世代モデルらしい。このディスプレイは自動車用ディスプレイとしては最も高いピクセル密度を誇り、10億以上の色を表示できるという。
ヘッドアップディスプレイは、車速や方角などを示す「ニアプレーン」と、ナビのガイドや重要なアラートを表示する「ファープレーン」で構成する「デュアルプレーン拡張現実感強化ヘッドアップディスプレイ」を採用。
ハンズフリー走行を可能にする運転支援機能「スーパークルーズ」は、20万マイル(約32万km)以上の規模を持つハイウェイに対応しており、オンデマンドで自動車線変更ができるよう進化している。また、車外からの遠隔操作も可能なリモートパーキングを導入するなど、最新技術が積極的に採用された点も、特色として挙げられる。