前年のM8Bでは、1966年のシャパラル2E以降流行の、高くそびえ立つリアウィングが採用されていたが、1970年ではレギュレーションでこれが禁止されたため、こうしたボディーカウルと一体化したスタイルとなっていた。このスタイルによりM8Dは“バットモービル”の愛称で呼ばれるというが、現代の感覚ではいまひとつピンとこないところ。こうしたリアウィングはあまりに一般化して、他より際立ったものという印象がもはやないからだろう。なお、M8Bはのちにアキュレイト・ミニチュアズから1/24スケールでキット化されている。
写真:秦 正史(ご提供画像除く)