
ラインアップは3グレードを柱に構成
スバルは新型「フォレスター」(日本仕様車)を発表した。希望小売価格(税込)は4,048,000~4,598,000円。
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今回の新型でフォレスターは第六世代となる。スバルのグローバル販売を支える中核モデルにして正統派SUVであるというフォレスターだが、この新型では、2.5L 水平対向エンジンとトランスアクスルを搭載するシリーズ・パラレル方式のストロングハイブリッドを採用した「X-BREAK」、「Premium」と、1.8L 直噴ターボエンジンを搭載する「SPORT」の 3グレードを柱としてラインアップを構成している。
新型フォレスターのデザインは「Ready for Adventure ~いつでも冒険に出られる、頼れる GEAR~」をコンセプトとし、「一目で高い機能性や、日常から非日常までフォレスターと過ごす上質な体験を想起させる」ものが狙いだ。従来モデルからの進化を感じられるよう、量感と頑丈さの追求をモチーフにし、ボリュームのある堂々としたプロポーションを実現したとのこと。
またこのデザインは視界性能にも配慮したもので、エンジンフード左右端と Aピラー付け根部分を低くすることでの斜め前方視界の拡大や、ドアミラーの小型化による左斜め前死角の低減が図られている。リヤクウォーターガラス肩の高さを下げ、斜め後方確認の際の後方視界も良好なものにしたという。
ボディカラーは新色「リバーロック・パール」を含む全 11 色を設定。さらに、ブラックルーフによりキャビンを引き締める狙いの2トーンカラーを新たに展開している。ホイールはグレードごとの設定とし、Premiumには、19インチホイールを採用した。
居心地の良さがテーマのインテリアデザイン
室内は、「普段使いからアクティビティまで家族や仲間と愉しめる居心地が良いインテリア」を狙いとして仕上げられている。インパネにはヘキサゴンパターンを配して、SUV らしいタフさを表現。グレード毎に色や触感の違う素材を配置している。また、リヤクウォーターウィンドウや大型サンルーフ(オプション)にはハチドリ、リヤゲートガラスには赤城山など、アイコンを各所に施してSUV らしい遊び心を表現したとのこと。
シートには仙骨を押さえて骨盤を支える構造と、直接車体に固定するシートレールを採用、快適な乗り心地の実現を図っている。ショルダーまわりのボリュームを削り、前後席間のアクセス性向上も狙った。シートはグレードごとに素材の使い分けがなされている(Premium は撥水ファブリック/撥水トリコットやナッパレザー/ウルトラスエード、X-BREAK には撥水ポリウレタン/合成皮革、SPORT にはウルトラスエード/合成皮革)。
パッケージング&ユーティリティ
荷室スペースには従来モデル同等の大きな開口部を確保。6:4 分割可倒式リヤシートにより大きな荷物や長尺物にも対応可能としている。また、キックセンサー式ハンズフリーパワーリヤゲート(リヤバンパー中央付近の下に足を入れて引くだけでリヤゲートの開閉が可能)、カーゴサイドフック&ユーティリティナットなどの装備が用意されている。
マルチメディアシステムの面では11.6 インチセンターインフォメーションディスプレイやナビゲーション機能、ETC2.0 車載器キットを標準装備。12.3 インチフル液晶メーターも初採用されている。音響面では、リヤクウォーターに200mmのサブウーファーを搭載したハーマンカードンサウンドシステムをオプション設定。
剛性アップと軽量化により動的質感を向上
車体にはフルインナーフレーム構造を採用。これはボディ全体の骨格部材を強固に組み立ててから外板パネルを溶接するというもので、ボディの高剛性化と軽量化により、路面からの振動の収束性を高めたとのこと。このほか、フロントサスペンションクロスメンバー/リヤサブフレーム/フロントシート取り付け部のウェルドナット形状の変更、ルーフパネル/ブレース間への高減衰マスチック(弾性接着剤)の採用、防音材の最適化などによって快適性の向上が図られている。
ふたつのパワートレイン
前述の通り新型フォレスターには、ストロングハイブリッド搭載モデル(Premium、X-BREAK)と1.8L直噴ターボエンジン搭載モデル(SPORT)のふたつが用意されている。
ストロングハイブリッドは2.5L水平対向エンジンを搭載。スバルらしい走りの愉しさと、ハイブリッドならではの環境性能を両立したという。また、PCU(パワーコントロールユニット)をエンジンルーム内に配置することで燃料タンク容量をアップし、航続可能距離が伸長したとのこと。
このエンジンに、駆動用/発電用の2つのモーター、フロントデファレンシャルギア、電子制御カップリングをワンパッケージ化した、ストロングハイブリッド専用トランスアクスルが組み合わされる。最高出力 88kWの駆動用モーターによる走行をメインとし、モーターが苦手な領域をエンジン駆動がカバー。さらに、プロペラシャフトで前後輪をつなぐ機械式AWDを採用。路面状況に合わせて、後輪へ駆動力を瞬時に伝え、前後輪のトルクを適切にコントロールするという。
1.8L直噴ターボエンジンは日常での扱いやすさを重視したとのことで、低回転域から 300N・mというトルクを発生。これにアクティブトルクスプリットAWDが組み合わされており、前後駆動力配分の最適化によって、操舵初期の応答性とライントレース性を向上させているという。
サイクリスト対応歩行者保護エアバッグを世界初採用
安全性能の面では、衝突安全ボディを採用しているのはもちろんであるが、バンパービーム拡大(車両外側まで)、衝突サブフレーム追加などが行われている。ストロングハイブリッド搭載モデルでは、PCUのエンジンルーム内配置や、高電圧バッテリーのリヤフロア配置に対応する構造を見直し、電気関連部品の安全性にも配慮したとのこと。
このほか、新世代アイサイト(ステレオカメラに加えて広角単眼カメラや前側方レーダーを搭載)を採用。さらに、エアバッグ展開領域を A ピラー後方まで拡大し、万が一の衝突時に、歩行者と頭部接触位置が異なるサイクリストも守る、サイクリスト対応歩行者保護エアバッグを世界初採用している。
運転支援機能も充実
ドライバーの運転負荷を軽減し、よりスムーズな運転をアシストする機能を装備した高度運転支援システム「アイサイト X(エックス)」をフォレスターとして初採用。渋滞時ハンズオフアシストやアクティブレーンチェンジアシスト、カーブ前速度制御といった機能により、ドライバーの運転負荷を軽減し、よりスムーズな運転をアシストするという。
さらに、ドライバー異常時対応システムと、ドライバー異常時対応システムドライバーモニタリングシステムとの連携を強化。従来のステアリング無操作だけでなく、ドライバーのわき見や居眠りにも作動するようになったとしている。