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【試乗】都市生活者の“最適解”。「レンジローバー・イヴォーク」のPHEV「P300e」の瞬発力と品格を検証する

レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのフロントスタイル
レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのリアスタイル
レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのインテリア
レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのメーター
レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのセンターディスプレイ
レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのシート
レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのスライディングルーフ
レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eの走り
レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのフロントスタイル

効率性の先にある、揺るぎないレンジローバー・クオリティ

 環境保全を意識したSUVが揃う中、今もっとも実用的かつ現実的なのが「レンジローバー・イヴォーク」のPHEVモデル、「オートバイオグラフィP300e」だ。レンジローバーの名に恥じないクオリティはそのままに、優れた効率性でオーナーの機動力まで向上させる。

【画像8枚】スーツも似合う上質な空間。レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのこだわりの内外装を見る

都会派SUVに対するレンジローバーの回答

確かな走破性を有しながらも日常では洗練性が際立つラグジュアリーな雰囲気で魅了するレンジローバー。今ではラインナップが拡大されていることでも分かるように、SUV全盛となる昨今においてはベンチマークとして狙われるほど全モデルにおいて信頼性は高く、世界のセレブリティが好んで選ぶほど絶大なる支持を得ているのはご承知の通りだ。

その中でもイヴォークは、もっとも身近で、もっとも効率的なSUV。特にPHEVモデルの「P300e」は、スタイリッシュなクーペスタイルに相応しいアーバンライフを共にするにも最適な1台と言えるだろう。

フロア下に収まるリチウムイオンバッテリーの容量は14.35kWh、EVでの走行は最大で55.1kmを実現するが、これこそがレンジローバーが今の時代における最適解であることを示している。すなわち、レンジローバーの名を冠したSUVである以上、走破性は絶対。その一方で、環境保全に対する義務を果たすために双方のバランスをとったひとつの回答であることが分かる。

何しろ、フロントに搭載されるガソリンエンジンは、3気筒DOHCターボ。最高出力&最大トルクは、200ps&280Nmと最新のSUVにしては控えめに映るが、80kW(109ps)&260Nmを誇る電気モーターとの組み合わせにより、システム出力は309ps&540Nmに達するとあって、PHEVのメリットが最大限に活かされているのが特徴。

静粛性と安定性。フロア下のバッテリーがもたらす上質な走り

その効果は、走り出した瞬間から実感できる。0-100km/h加速は6.4秒とシリーズで最も瞬発力に優れ、軽快にスタートダッシュを決める。これは日々、慌ただしく移動する人にとって都会で繰り返すゴー&ストップのストレス軽減に一役買うことは確か。実際に筆者もそれを痛感したほどで、目線の高さと接地性の良さも相まって扱いやすさが際立った。

しかもレンジローバーの名に恥じない静粛性と振動の少なさが重なるから、パワートレインの構成など気にならないどころか、12.7km/Lという燃費を体感してしまうと、もはや4気筒ガソリンモデルの選択肢はないと思わせる。ましてや走行性においては、フロア下のバッテリーが功を奏し安定性が増しているため、交差点を曲がるだけでも違いを感じられたから尚さらだ。

それにフルEVでもないため電欠の心配がないのもPHEVの利点。充電するにも自宅で2時間ほどあれば100%に達するが、もしそうした環境がなくても、セーブモードに変更すれば55%まで回復させることが可能だから、躊躇する理由などどこにも見当たらない。

ミニマルな空間と直感的な操作性が織りなす、現代のラグジュアリー

室内の居心地の良さも、まさにランドローバークオリティ。デザインは落ち着きながらも質感が高く、2024年にマイナーチェンジされた最新のインフォテイメントシステムとの組み合わせによって、シンプルながらも使い勝手に優れている。

特にセンターディスプレイは大型化され、ほぼすべての機能を集約し、直感的に操作できるうえ、各種表示がシンプルで分かりやすいのが有り難い。そう感心しながら探っていると、最大渡河深度の表示を確認、バッテリーが搭載されているにもかかわらず、従来のガソリン車と同様、530mmまで可能というから舌を巻く。レンジローバー=オフロードという定義は、このイヴォークにも継承され妥協ない姿勢を貫いているのはさすがである。

それにしてもエクステリアは秀逸だ。極度な主張を見せない上品さがなんともレンジローバーらしいアプローチだが、どこにもPHEVを示すエンブレムがないのが良い。英国車が本来もつ、控えめの美学が今でも息づいている。

【SPECIFICATION】レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300e

■車両本体価格(税込)=9,160,000円
■全長×全幅×全高=4380×1905×1650mm
■ホイールベース=2680mm
■トレッド=前:1625mm、後: 1630 mm
■車両重量=2190kg
■エンジン形式/種類=PT153/直列3気筒DOHC 12V+ターボ
■総排気量=1498cc
■最高出力= 200ps(147kW)/5500-6000rpm
■最大トルク=280Nm(28.5kg-m)/2000-4500rpm
■モーター型式/種類=TZ-180/三相永久磁石同期型
■モーター最高出力=80kW/10000rpm
■モーター最大トルク=260Nm/2500rpm
■バッテリー種類=リチウムイオン電池
■燃料タンク容量=56L(プレミアム)
■燃費(WLTC)=12.7km/L
■トランスミッション形式=8速AT
■サスペンション形式=前:ストラット、後:インテグラルリンク
■ブレーキ=前&後:ディスク
■タイヤ(ホイール)=前&後:235/50R20

【問い合わせ先】
ランドローバー・コール TEL:0120-18-5668
モデル詳細ウェブページ:https://www.rangerover.com/ja-jp/range-rover-evoque

【画像8枚】スーツも似合う上質な空間。レンジローバー・イヴォーク オートバイオグラフィP300eのこだわりの内外装を見る

フォト=篠原晃一/K. Shinohara

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