




















































スバルの今後の意気込みが感じられる展示内容
2025年10月30日から11月9日まで開催中の「ジャパンモビリティショー2025(JMS 2025)」で、スバルはその揺るぎないブランド哲学と未来への明確なビジョンを、強烈な個性を持つモデル群で表現した。今回の出展コンセプトは「ブランドを際立てる」。これまでスバルが培ってきた「安心と愉しさ」という普遍的な価値を基盤に、電動化時代と内燃機関の双方で、いかにファンと社会に寄り添い続けるかという決意でもある。
【画像53枚】スバルらしさが存分に感じられた「JMS 2025」展示車の詳細を見る
危機感をバネに「ブランドを際立てる」
プレスカンファレンスに登壇した大崎 篤代表取締役社長 CEOは、
「私たちスバルは、100年前飛行機研究所から始まり、人を中心とした設計。そして安全という物づくり思想を見据え、技術や商品を磨き続けてまいりました。変化し続ける時代の中でも、ニーズを先取りした商品で常に安心をご提供し、お客様の人生に寄り添ってこられたと自負しております。先進安全技術アイサイトが象徴する安心への飽くなき追求と、そこから生まれる愉しさこそがスバルの核であり、交通死亡事故ゼロを目指す『ひとつの命プロジェクト』では、AI技術の活用によるさらなる安全性向上と、モビリティが単なる移動手段に留まらず、『クルマを起点に共感が生まれ、クルマを超えた体験価値と笑顔が生み出され続ける』パートナーのような存在でありたい。この笑顔のスパイラルを我々は未来に向けてもっと強め、スバルブランドを際立たせて、『パフォーマンスシーン』と『アドベンチャーシーン』の楽しさを盛り上げ、ファンの皆様との絆や共感を強めてまいります」
とスピーチ。これは、電動化時代においても「走りの愉しさ」と「安心」を決して手放さないという、スバルの意思表明といえるものであった。
パフォーマンスの未来を示す2台の「STIコンセプト」
今回のジャパンモビリティショー2025のスバルブースのハイライトは、「パフォーマンスシーン」を体現した2台のSTIコンセプトモデル、「パフォーマンス-E STIコンセプト」と「パフォーマンス-B STIコンセプト」のワールドプレミアだ。
そのうち パフォーマンス-E STIコンセプトは、電動化時代におけるスバルの「走る・操る愉しさ」の未来を提示したモデルで、BEVならではの緻密なトルク制御と、革新的な技術の融合により、「意のままに操れる、感動の運転体験」を提案。新世代の高性能EVという位置づけのモデルといえるだろう。
一方で、多くのスバリストから注目を浴びたのが、内燃機関をベースとした「パフォーマンス-B STIコンセプト」だ。こちらは、水平対向ターボエンジンとシンメトリカルAWDを搭載し、クルマを操る根源的な愉しさを追求。次期「WRX」につながるモデルではないかと予想されている。
多様なライフスタイルを後押しする「アドベンチャーシーン」の提案
もう一つの「アドベンチャーシーン」では、北米で人気の「ウィルダネス」シリーズのプロトタイプが日本初公開。「フォレスター ウィルダネス プロトタイプ」と「アウトバック ウィルダネス プロトタイプ」は、タフでラギッドなデザインと、アウトドアシーンで頼れる走破性・機能性を強化。特にアウトバックは、「お客様の多様なライフスタイルに寄り添い、自然と共生する」というコンセプトを継承しつつ、車高アップやオフロード寄りのタイヤ装着など、北米での実績を踏まえた本格的なタフネスさが際立っていた。
そして、もう一台のBEVコンセプト「トレイルシーカー プロトタイプ」は、ソルテラとは異なる、よりワゴン的でSUV色の強いデザインが特徴。BEVの制御技術による高い走行性能と、クロスオーバーユーティリティビークルとしての実用性を両立し、「日常でも非日常でも使いやすく、アクティブで新しいライフスタイル」を後押しするモデルとして提案された。
スバルはこれからもクルマ好きの根源的な喜びを体現し続ける
今回のスバルブースは、「安心安全の基盤技術を土台に、パフォーマンスシーンとアドベンチャーシーンの楽しさを盛り上げ、ファンの皆様との絆や共感を強めてブランドをさらに際立たせていく」という言葉を、そのまま具現化したものであった。BEVとICE、ふたつの異なるパワーユニットでハイパフォーマンスを追求する柔軟性と、アウトドアというライフスタイルに深く踏み込み共感を呼ぶ商品展開は、スバルブランドの「コア」を際立たせていたのが印象的であった。


