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EV普及の狼煙となるか! スムーズな加速とハンドリングが織り成す上質感溢れる走りが美点の日産初の軽BEV「サクラ」は断然オススメの1台!

ニッサンとミツビシの共同開発となるBEVの日産サクラに公道初試乗。気になる街中での使い勝手や注目の高速走行、さらに先進運転支援など様々な視点からその実力をチェックしてみた。

【写真25枚】上質感あふれる軽EV、日産サクラの詳細を写真で見る

充電環境が整っていれば積極的にお勧めしたい1台

ガソリンモデルであるデイズをベースとするサクラだが、デザインはEVらしいスタイリッシュな雰囲気でまとめられているのが特徴だ。

今年5月の発表以来、わずか3週間で1万1000台の受注を記録するなど、早くも大ヒットモデルとなっているニッサン・サクラに、ようやく一般道で試乗する機会を得た。

まずは注目のパワートレインだが、最高出力64ps、最大トルクは何と195Nmを発生するモーターを搭載。このトルクからの加速はスムーズかつパワフルで、「エコ」「スタンダード」「スポーツ」の3つある走行モードのうち、「エコ」の状態でも周囲の流れに乗るのはあり余るほど。もちろん「スポーツ」にすれば、より加速は強まるが、一般的な使用状況ではその必要はないだろう。もちろん軽自動車サイズゆえ、街中での取り回しは抜群で、スムーズな加速と相まってスイスイと走り回ることができる。アクセルのみで加減速が行なえる「eペダル」もイージードライブに貢献してくれるはずだ。

ボンネット下に搭載されるモーターは最高出力64psと軽自動車規格に則ったものだが、最大トルクは195Nmを発生するなどパワフルだ。

一方で特筆すべきは高速走行時のスタビリティの高さで、このあたりは車両本来の直進性の良さに加えて、EVゆえの重量増が逆にメリットとなっている印象。これはハンドリングにも貢献しているようで、質感の高いステアフィールを実現している。もちろん静粛性もすこぶる高く、むしろ路面からのタイヤノイズが気になってしまうほどだった。

従来の軽自動車レベルを大きく超える質感の高い室内。フロントは使い勝手を重視したベンチシートを採用し、リアはスライド機構を備えることで足元のスペースも広い。

また、高速道路ではACCのプロパイロットも試したが、追従性は極めてスムーズで、特に加速時はEVならではの、レスポンスに優れる特性が生かされていた。

充電インフラの問題で、やや国内での普及が遅れていると言われているEVだが、このサクラは、一戸建てで普通充電器を設置できる環境であれば、自治体によっては最大100万円程度出る補助金も相まって、積極的にお勧めしたい1台。180kmという航続距離も、軽自動車の使用状況を考慮すれば問題にはならないはずだ。

【Specification】日産サクラG
■車両本体価格(税込)=¥2,940,300
■全長/全幅/全高=3395/1475/1655mm
■ホイールベース=2495mm
■トレッド(前/後)=1300/1295mm
■車両重量=1300kg
■モーター型式/種類=MM48/交流同期電動機
■最高出力=64ps(47kW)/2302-10455rpm
■最大トルク=195Nm(19.9kg-m)/0-2302rpm
■総電力量=20kWh
■一充電航続距離(WLTC)=180km
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:3リンク/コイル
■ブレーキ(前/後)=Vディスク/ドラム
■タイヤ(ホイール)=前:195/65R14(4.5J)、後:195/65R14(4.5J)
■問い合わせ先=日産自動車70120-315-232

日産サクラ公式サイト

フォト=相澤隆之/T.Aizawa ルボラン2022年9月号より転載
相澤隆之

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