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アストンマーティン✕テスラの好敵手「ルシッド」! 業界をリードするウルトラ・ラグジュアリー・ハイパフォーマンス電気自動車を開発へ

ルシッドとの長期的な戦略的供給契約で、業界をリードするテクノロジーへのアクセスが可能になったアストンマーティン。広範囲な「Racing. Green.」サステナビリティ実現を目指す

アストンマーティンは、世界をリードする電気自動車のテクノロジー企業である「ルシッド・グループ (Lucid Group)」と新たな供給契約を締結し、世界でもっともスリリングで顧客から熱望されるパフォーマンスEVを作る、という野望に向けて、新たな一歩を踏み出した。これにより、アストンマーティンのハイパフォーマンス電動化戦略と、その長期的な成長が推進されることになる。

先進的な電動パワートレインとバッテリー・システムの設計・製造の世界的リーダーであるルシッドが、アストンマーティンに業界をリードする電気自動車テクノロジーを供給するという合意案が、ロンドン証券取引所で発表された。ルシッドの現在そして将来のパワートレインおよびバッテリー・テクノロジーは、アストンマーティンのまったく新たなバッテリー式電気自動車(BEV)プラットフォームとして、中心的な役割を果たすことになる。

アストンマーティンの電動化プログラムは、英国のウルトラ・ラグジュアリー・ブランドによる広範囲な「Racing. Green.」サステナビリティ戦略の柱となるもので、今後5年間で先進テクノロジーに20億ポンド以上の投資が行われる予定だ。この投資は、内燃エンジンからBEVテクロジーへと段階的に行われる。

アストンマーティンは、インテリジェントで適合性の高い車両プラットフォームの開発において、卓越した実績を誇っている。アストンマーティンが開発したこのまったく新しいプラットフォームは、ハイパーカーからスポーツカー、GT、SUVに至るまで、将来の電動モデル全体の基盤となる。

その最初のモデルは、2025年の発売を目指しており、その前にアストンマーティンは初のプラグインハイブリッド・ミッドシップエンジン・スーパーカー「Valhalla (ヴァルハラ)」を2024年に発売し、2026年までにすべてのアストンマーティンの新しいモデルラインナップに電動パワートレインの選択肢を設定する予定だという。長期的な目標は、2030年までに主要な製品ラインナップを完全に電動化することだ。

また、メルセデスベンツAGはアストンマーティンに対し、内燃エンジン、ハイブリッド、電気自動車向けに、現在および将来の世代のパワートレインおよび電気/電子アーキテクチャーを含む、幅広い世界最高レベルのテクノロジーを引き続きアストンマーティンに提供すると発表している。

刺激的でエモーショナルな内燃エンジンで知られるアストンマーティン・ブランドにとって、ハイブリッドおよびフルバッテリー電気パワートレインへの移行は、大きなチャレンジとなるだろう。近未来の電動化アストンマーティン・ファミリーには、ルシッドによる最先端のパワートレイン・テクノロジーと、メルセデスベンツによる高度な電子アーキテクチャーを中心に、クラスをリードするパフォーマンスと非常に洗練された車両ダイナミクスの最適な組み合わせによる、持続可能な次世代テクノロジーが採用される。

その最大の特徴は、優れたバッテリー・システム効率だ。これは、パッケージングと質量の点で大きな利点をもたらす。具体的には、エネルギーの放出および回生速度と効率を制御するインバーター・テクノロジー、無段階に調整可能な4輪トルクベクタリングを可能にするツインモーター・テクノロジーなどが挙げられる。

各ホイールへの出力配分を正確に制御することで、アストンマーティンによるワールドクラスのダイナミクス・エンジニアにおける新たな扉が開き、従来の走行体験を維持するだけでなく、新たなレベルのスリリングで楽しいドライビング体験を実現する。

各ホイールにかかるトルクを正確に測定することで、同じプラットフォームとパワートレイン・ハードウェアを使用しながら、BEVモデルごとに独自の動的仕様を策定し、クラスをリードするドライビング・ダイナミクスを提供するために、それぞれのモデルに最適なソフトウェアを統合する無限の可能性が生まれるのだ。

この作業の一翼を担っているのが「アストンマーティン・パフォーマンス・テクノロジーズ (AMPT)」だ。「アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ1」チームのコンサルティング部門であるAMPTは、フォーミュラ1で採用されているノウハウと方法論をアストンマーティンのロードカープログラムに適用し、迅速な問題解決スキルとテクノロジー移転により車両開発のペースを加速し、効率性とパフォーマンスを向上させる。

極めて洗練された空気力学は、BEVモデルの効率を向上させ、航続距離を延ばす上で、ますます重要な役割を果たす。同様に、アストンマーティンのBEV開発のあらゆる分野における最優先の目標は、インテリジェントなパワートレイン管理により、1回の充電で最大限の走行距離を実現し、長期間にわたる安定したパフォーマンスを提供することだ。

電気自動車では、内燃エンジンに燃焼用のエアを供給する必要がないため、さらに空気抵抗の少ないボディワークを採用することが可能となる。電動式の冷却用ベント、ホイールアーチおよびアンダーボディ周囲のエアフロー管理によって、バッテリー電動パワートレインの強大なパワーとトルクを受け止めるために必要なワイドタイヤによる空力への影響を軽減する。

アストンマーティンは、BEVモデルラインナップの開発を補完するため、さらに他のパートナー企業と緊密に連携して、パフォーマンスと効率の基準を引き上げていくという。たとえば長年の技術パートナーである「ブレンボ」は、ブレーキを電子的に制御する、新しいブレーキ・バイ・ワイヤー・テクノロジーを開発中だ。これにより車両の航続距離が伸び、ブレーキ・レスポンスが改善され、パッドの摩耗とブレーキダストの発生が抑制される。

アストンマーティンと「ピレリ」はまた、ピレリ・サイバー・タイヤ機能を搭載した最新世代の「P Zero R」タイヤを公開する準備を整えている。これは広範囲なデータを収集し、個々のタイヤにかかる負荷を計測可能なゲージにより、実際の走行における航続距離をより正確に計算できるセンサーシステムだ。

ルシッドとの供給契約は、世界をリードする持続可能なウルトラ・ラグジュアリー・ハイパフォーマンス・ブランドを創造するというアストンマーティンの断固たる取り組みを、さらに強調するものだ。アストンマーティンは、世界最高レベルの内燃エンジン、プラグイン・ハイブリッド、電気自動車の開発に取り組んでいく。

モータースポーツの最高峰クラスであるフォーミュラ1参戦では、史上もっともエネルギー効率の高い内燃エンジンとともに、優勝を目指している。アストンマーティンの「Racing. Green.」サステナビリティ戦略は、将来の世代の素晴らしい車の開発に焦点を当てたブランドの取り組みを象徴するものだ。

CARSMEET web編集部

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