｢911ダカール｣を2,500台を製造したポルシェが､その生産終了を記念して発表した特別モデルは徹底的にカスタマイズ､洗練された一台に
ポルシェは2022年11月、カントリーロードだけでなくオフロードでも活躍するスポーツカー「911ダカール」を発表した。
このクルマの標準地上高は、スポーツサスペンションを装備した「911カレラ」よりも約50mm高い。オフロードに特化したディテールとして、フロントとリアに赤い鍛造アルミ製リカバリーアイレットを装備するほか、ホイールアーチとシルを拡大。最高出力480PS(353kW)、最大トルク570Nmを発生する3L ツインターボ6気筒エンジンは、独特のエモーショナルなボクサーサウンドとともに印象的なパフォーマンスを発揮する。
カスタマイズされた3トーンペイント
この限定モデルの特別な一台がポルシェ・ミュージアムで公開された。シグナリイエローとゲンチアンブルーメタリックは、1984年の「パリ・ダカール・ラリー」で優勝した車両を彷彿とさせるラリー・デザイン・パッケージに見事にマッチし、2つの大きなカラーエリアの間に描かれたブルーのラインがトリオを完成させている。
イタリアの地中海に浮かぶ島にちなんでランペドゥサブルーと名付けられたこのシェードは、このクルマの新しいオーナーとのコラボレーションによって生み出された。
【写真11枚】’84年｢パリ･ダカール･ラリー｣の優勝車両を彷彿とさせる一台
このワンオフカーのアロイ・ホイールのスポークもシグナリイエローでペイントされ、リム・エッジにはランペドゥサブルーが施されている。このカラーリングは、顧客とポルシェのデザイナーが密接に協力し、すべて手作業で行われた。
LEDマトリクスヘッドライトにはランペドゥーサカラーのアクセントリングが施され、フロント、リア、シルのステンレス製プロテクションエレメントはブラックで統一されている。
インテリアではダッシュボード、センターコンソール、ドアパネルのステッチやトリムストリップなど、対照的なブラックにイエローが映える。スポーツシートプラスのヘッドレストには”911 Dakar”の文字がスピーディイエローの糸で刺繍され、8速PDKのギアセ911 ダカール・レクターにはスピーディイエローのレザーインサートが施されている。
ドアを開けると、LEDプロジェクターが地面に”Sonderwunsch”のロゴを投影。この「992型 911ダカール」は、ゾンデルヴンシュのマニュファクチュールで最後まで磨き上げられたものである。
ポルシェ・ミュージアムでは、この特別なモデルの”最後の”姿を見ることができる。ミュージアムのホワイエに展示されるこの特別なモデルは、ほかの有名な限定モデルと共に展示される。
