
ワールドプレミアは2025のジャパンモビリティショーか?
日産は2025年4月、フラッグシップミニバン「エルグランド」次期型のティザーイメージをリリースしたが、最新情報をもとに量産型デザインをプレビュー。発表時期、価格、スペックなど現段階で入手している情報を公開したい。
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その前に歴史を振り返ろう。1997年に登場したエルグランドは、新たに「高級ミニバン」という市場を確立、人気を博したが、トヨタ「アルファード」の出現により、その地位が揺らいだ。第3世代となる現行型は2010年にデビューしており、すでに15年が経過、一時は生産終了の噂もあった。しかし、継続しているミニバン人気の中、現在同社の財政状況を救うべく、ついに新型が導入される。
新型は、新プラットフォームを採用しボディを拡大、ライバルの「アルファード」以上の存在感が期待されている。コンセプトはハイパーツアラーをベースにした伸びやかで直線基調のシルエットになる。ヘッドライトは新型プロジェクターを上部に配し、アンダー部分にはアルヴェル同様、小さなLEDデイタイムランニングライトが配置。グリルは細かい四角形の意匠を凝縮させたデザインとされ、下部はウイング状のデザインで、中央を前面に出し押し出し感を強調している。フロントエンドは、グリル、ヘッドライトに一体感をもたせた近未来デザインと言っていいだろう。
側面は、フロントドア部分からリアゲートまで立体感をもたらすキャラクターラインと、アンダー部分を大きく凹ませたデザインで、躍動感を持たせている。また、ウインドウにはフロントからリアエンドまでクロームメッキが施され、上質感をアップ。リアセクションでは、スリムなLEDテールライトバーを装備、直角に切り立ったスクエアなデザインが特徴となる。
ボディサイズは、全幅に変更はないようだが、全長が約10mm伸ばされ4985mmとなるほか、全高が1915mmと約100mm拡大され、居住空間が大幅にアップ、高さがあるため大きな開放感を感じられそうだ。
キャビン内では、フルデジタルインストルメントクラスター、12.3インチの大型インフォテイメントディスプレイを搭載、ナビゲーションと連動する3D高精度マップも提供されるほか、ジェスチャー操作に対応する。また「プロパイロット2.0」最新世代の採用も濃厚だろう。
パワートレインは、V6エンジンを廃止、1.5L直列4気筒「VCR」エンジン+第3世代「e-POWER」ハイブリッドの搭載が予想される。VCRは日産が世界で初めて量産化した可変圧縮エンジンで、圧縮比を14.0から8.0まで連続的に可変制御できるほか、燃費は現在の10km/L(2.5Lモデル)から、20km/Lへと倍増も期待されそうだ。また、4WD「e-4ORCE」では、最高出力350ps程度が見込まれている。
そして気になる価格だが、現行型2.5L搭載FFのエントリーモデルが4,082,100円〜だが、新型は490万円からのスタートとなり、各上位モデルもそれに準じて値上がりしそうだ。エルグランドのワールドプレミアは、2025年10月のジャパンモビリティショー2025となりそうで、発売は2026年春と予想される。