氷雪路の信頼を更新する横浜ゴムの新解答
横浜ゴムが手がけるスタッドレスタイヤの最新作「iceGUARD 8(アイスガード エイト)」が登場した。従来の“7”からどう進化したのか。ひと足先に冬の北海道で試した印象をお届けする。
【画像30枚】氷上での性能アップに加え、雪上でも卓越したグリップを披露した「ヨコハマ・アイスガード8」
発表会にはCMに出演している吉岡里帆さんも登場
横浜ゴムがスタッドレスタイヤの専用開発に本格的に乗り出して40年。その節目に登場したのが、新モデル「アイスガード8」だ。氷上と雪上性能を両立させたアイスガード・シリーズは、長年にわたり国内で高い支持を集めてきた。その信頼をさらに深めるために、新モデルの開発に向けて掲げられたテーマは“より氷に効く”こと。その言葉どおり、今作では氷上性能の最大化が徹底的に追求された。その象徴といえるのが新開発の「冬ピタ吸水ゴム」である。基盤素材を従来の約5分の1サイズに微細化した天然由来の吸水素材「水膜バスター」を高密度に配合。これにより、氷上に発生する水膜の除去効率と氷とゴムの接触を大幅に向上。さらに、シリカの増量と「オレンジオイルSプラス」の新配合によりウェット&ドライと氷上性能を両立しているのも特徴だ。
氷上性能を支えるのは、コンパウンドだけではない。トレッドパターンはAIやシミュレーション技術を活用して設計され、接地面積・ブロック剛性・溝エッジ量のすべてを最適化。トレッド幅やリブ、ブロックの大型化で接地面積を約8%、ブロック剛性を約%向上させ、ショルダーを張り出すことで路面との接地性を拡大。一方で転がり抵抗を前作と同等に維持。氷上グリップを高めながらも、燃費性能や静粛性を犠牲にしていない。
氷上制動比較
今回は横浜ゴムの北海道タイヤテストセンターで、前作「アイスガード7」との比較テストを行い、進化の度合いを確認した。屋内氷盤路での制動テストでは、平均で約1.5〜2.0m短い制動距離を記録。ブレーキ初期の食いつきの良さと姿勢の安定感が際立ち、ブロック挙動の抑制によって制動中のヨー変化も小さい。旋回試験では接地感が明確で、ライントレースが容易になり、平均旋回速度とタイムがともに向上。氷盤上での信頼感が一段と高まった。
雪上制動比較

雪上性能も向上を狙った「8」の特長のひとつが“ice GUARD史上最大”を謳う溝エッジ量である。具体的には前作の7に比べて4%増加。これによる排雪やエッジ効果の向上により、雪上での制動および加速性能は4%、旋回タイムは2%向上した。
特筆すべきは雪上でも確実な進化を遂げている点だ。縦横方向の溝量を増やすことで雪柱せん断力を高めながら、排雪性を確保したからだろう、発進時のトラクションやスラロームでの応答性と踏ん張りがしっかりと感じられた。
雪上ハンドリング比較
ユーザーのタイヤ買い替え周期は平均4年以内が約8割。前作から4年で登場した本作は、まさに市場サイクルと技術進化がマッチしたモデルで、その完成度の高さは横浜ゴムが40年にわたり磨き続けてきた冬用タイヤ技術の集大成といえる。スタッドレスタイヤは、冬の安全と快適を支える最後の砦。その信頼に新たな裏付けを得たアイスガード8は、次の冬を安心して迎えられる確かな選択肢であることは間違いない。
氷上旋回比較
■問い合わせ先=横浜ゴム https://www.y-yokohama.com/brand/tire/iceguard/



































