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ポルシェ研修生の「魔改造」。718ボクスターSベース、「マットブラックの撮影マシン」サーキットを駆ける。その驚異の内部構造

すでに8年の長きにわたって活躍!

ポルシェは2025年10月29日、ドイツ・ライプツィヒ拠点の研修生9名が、トレーニングプロジェクトの一環としてポルシェ718ボクスターSを高性能カメラカーへと改造したことを明らかにした。

【画像9枚】サーキットを激走! 研修生が手がけた「718ボクスターS カメラカー」の特殊装備とディテールを写真で見る

その開発の経緯は?

この718ボクスターSカメラカーは、ポルシェ・エクスペリエンスセンター・ライプツィヒのサーキットで、ユニークな視点からの撮影を行うために特別に設計されたものである。この改造プロジェクト自体は2017年に行われたものだが、その詳細は最近まで公にされていなかった。以下、この車両が作られるに至った経緯について述べていこう。

サーキットでの高性能車両の撮影には、カメラカー自体にも被写体に追随できる高い走行性能が求められる。従来使用されていた旧型ポルシェ・ボクスターベースの車両(通称「バギー」)では、最新モデルのペースに対応することが困難になっていた。そこで、718ボクスターSをベースにした新型カメラカーの開発が決定したというわけである。

この任務は、トレーニングスーパーバイザーであるカルステン・ポーレ氏の指導のもと、9人の研修生チームに託された。研修生たちは、2年目のトレーニングの一環として、撮影現場での実用的な要求に応えるためのコンセプトを策定した。

外装面では、撮影時の不要な反射を最小限に抑えるため、ソフトトップルーフが撤去された。車両全体とすべての追加部品は、マットブラックで仕上げられている。また、堅牢なロールバーが新たに取り付けられたが、これはカメラの高所取り付けポイントとしても機能する。さらに、多彩なアングルでの撮影に対応するため、車体のフロント、リア、サイドにはスチールチューブ製のカメラマウントが追加された。

安全性と機能性を重視した設計

改造においては、カメラマンの安全確保が重要なポイントであった。前後のラゲッジスペース内部にはパッドが敷き詰められ、カメラマンを固定するためのハーネスシステムが装備されている。加えて、フロントシートとリアトランクの間には、個人用保護具(PPE)の安全ハーネス着用を前提としたスタンディングプラットフォーム(足場)が追加設置され、撮影構成の可能性を広げている。

機材サポートの面では、車内にカメラとラップトップを直接接続するための内部配線が施された。ラップトップは助手席エリアに安全に固定することができ、搭載されたインバーターによって、すべての技術機器の操作と充電に必要な電力が供給される。

すでに多くの撮影現場で活躍

この特別なボクスターは完成以来、ライプツィヒのサーキットでの撮影に定期的に投入されている。Motor Presse Stuttgart(モータープレス・シュトゥットガルト)の撮影など、外部プロダクションによる利用実績もある。過去にはモータースポーツ界のレジェンド、ヴァルター・ロール氏の撮影にも使用された。

直近では、マッジョーレ湖近くで開催された「Tutto Bene Hillclimb」でもカメラカーとして運用されており 、この研修生プロジェクトが実用性と多様性を兼ね備えていることを証明している。

通常、走行中の車両を撮影した画像を見るときの我々の意識は、被写体にしか向かないものだが、ときにはこんな車両の活躍を意識すると、また違ったものが見えてくるのではないだろうか。

【画像9枚】サーキットを激走! 研修生が手がけた「718ボクスターS カメラカー」の特殊装備とディテールを写真で見る

※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
LE VOLANT web編集部

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