夏用タイヤは減少傾向ながらスタッドレスタイヤの販売が増加
タイヤメーカーの団体である日本自動車タイヤ協会(JATMA)によると、2018年の四輪車用タイヤの出荷本数は前年比0.3%減の1億1594万4000本と、ほぼ横ばいで推移する形となった。そのうち新車ライン装着用が4433万5000本、アフターマーケットでの市販用タイヤが7161万本と、市販用が多い傾向は従来通り。ちなみに市販用の販売本数は7105万90000本となっている。
市販用タイヤ販売のうち乗用車用が5170万本と7割以上を占め、小型トラック用が1388万本、大型トラック・バス用が547万本となっているが、ともに夏用より冬用タイヤ(主にスタッドレス)が増えているのが興味深い。この傾向は2017年から続いているが、乗用車用では2018年も夏用タイヤは4%ほど販売本数が減っているのに対し、冬用タイヤは逆に4%増加している。本数では夏用3330万本に対して冬用1841万本と1000万本以上の差はあるが、市販タイヤ全体の需要維持に冬用タイヤがひと役買っていることが分かる。
かつては降雪地や山間の寒冷地以外では冬用タイヤを所有する人は少なかったが、最近は太平洋側でも降雪が増えたり、安全意識の高まりから冬用タイヤを用意する人が増えている。販売本数で冬用タイヤが夏用タイヤを上回ることはないだろうが、まだ伸びしろのある冬用タイヤがタイヤ需要増を牽引する構図が今後も続くことになりそうだ。