ハイブリッドパワートレイン搭載で300km/hの最高速をマーク
6月25日、BMWはミュンヘンで開幕したBMWグループのイベント「♯NEXT Gen」において、BMW Mモデルの近未来像を示すコンセプトモデル「BMWビジョンMネクスト」を初披露した。
将来の自動運転を視野に入れながら、BMW Mでは積極的にドライブするドライバーに向けて、電動化技術やインテリジェントテクノロジーを取り入れた未来像を創造。それがビジョンMネクストとして形になったのである。
パワートレインは直列4気筒ターボエンジンにモーターを組み合わせ、システム総合で600ps引き出す。駆動方式は後輪駆動と4WDの切り替えが可能で、3秒の0-100km/h加速タイムと300km/hの最高速を掲げる一方で、最大100kmのEV航続距離を実現する。ボタン操作で余分な電力を駆動力に加える「ブースト+」モードも設定されており、理想的なタイミングになるとクルマがドライバーに知らせてくれる。
スタイリングは、PHEVスポーツモデルの「i8」やかつての「BMWターボ」といったクラシックモデルからインスピレーションを得ており、くさび形のシルエットやガルウイングドア、シルバーとオレンジを組み合わせた独特のカラーリングなど、デザイン要素の未来を見据えた解釈を採用。シャープな前後のライトなども手伝って、未来感溢れるスタイルが構築されている。
フロントの21インチホイールはブレーキの冷却効率を追求したマルチスポークデザインを、一方、22インチのリヤホイールは空力効率を最適化するフィンが組み合わされている。リヤウインドーのデザインや、テールライトのエッジ部分にBMWエンブレムをあしらうのは、かつての「M1」をイメージしているという。
インテリアはドライバーが運転に集中できるよう、過度の装飾を廃した控えめなデザインが特徴。各種情報をガラス面に表示するメータークラスターと独特な形状のステアリングホイールが未来感を高めている。
インテリジェントテクノロジーとしては、すでに市販化されているインテリジェント・パーソナル・アシスタントはもちろん、登録したドライバーが近づくと自動的にドアのロックが解除される顔認識技術、フロントガラス全体にAR(拡張現実)感を持たせたヘッドアップディスプレイを採用している。