EQブランド初の市販EV「EQC」
「EQ」とはメルセデスの電動化車両のサブブランドであり、バッテリーだけで走るEVを「EQ」、バッテリーとエンジンを組み合わせるプラグインハイブリッドを「EQ Power」、48Vのサブ電源を使うシステムを「EQ Boost」と規定している。EQCのジャパンプレミアは桜が咲く前の3月初旬に披露されたが、ここではEQCと家庭を繋げる「EQハウス」という斬新なコンセプトが披露された。クルマと家が電気エネルギーで繋がる時代が訪れたのである。
Archive 04 EQV Concept
次の量産モデルに近いコンセプトカー
EQCはGLCをベースに開発されたが、そのカットモデルを見ると、エンジンとギアボックスが存在していたスペースにパイプ製のケージが設置されていることに驚く。そのパイプの内側にはフロントモーターが置かれ、上部にはインバーターが配置されている。このパイプ製ケージの役割は、衝突安全においてエンジンと同じ強度を持たせる役割がある。つまりエンジン車と同じモジュールでデザインできると言うわけだ。
Archive 05 EQC
市販開始! 5月には国際試乗会も開催
EQCの加速性能は前後2つのモーターで最高出力402ps、最大トルクは約750Nm。EQCの0-100km/h加速は5.1秒と俊足なので、音がしないAMGなのかもしれない。気になる航続距離は450km。リチウムイオンバッテリーの容量は80 kW/hで、床下に格納されるから、走りは安定していると期待できる。とかくバッテリーEVは環境性能で語られることが多いが、商品の魅力に目を向けると、静かで振動もない高級車に相応しいキャラクターなのではないだろうか。エンジンに魅了されたおじさん達も、新しいモーターの魅力に引き込まれる日が来るのかもしれない。