265psを発揮する2Lターボを搭載。0-100km/h加速は6.1秒をマーク
9月16日、BMWは1シリーズの新たなモデルバリエーションとなるFFのスポーティグレード「128ti」を設定する予定であることを明らかにするとともに、開発テストが最終段階を迎えているプロトタイプ車両を公開した。128tiは11月に欧州で発売される見通しだ。
「ti」は、3シリーズに「コンパクト」という呼称で1993年に設定された2ドアハッチバックモデルに与えられた経緯があり、1.8Lエンジンを搭載する「316ti」や2L版の「318ti」は日本に導入されたので、ご記憶の方もおられるだろう。ハッチバックボディゆえ、3シリーズのセダンやツーリングと比べてコンパクトでドライビングプレジャーが追求されたモデルだった。また、セダンより手の届きやすい価格設定もアピールポイントのひとつだった。
そんな「ti」のネーミングがFFアーキテクチャーとなった現行1シリーズで復活する。このたび発売が予告された「128ti」は、トップパフォーマンスモデルの「M135i xDrive」の下に位置付けられる前輪駆動モデルの最上位グレードとして登場するスポーツグレード。エンジンは195kW(約265ps)を引き出す2L直列4気筒ターボで、8速AT(ステップトロニック)を組み合わせる。
フロントアクスルにはトルセンの機械式リミテッドスリップディファレンシャルが搭載され、標準モデルより10mmローダウンする専用セッティングのMサポーツサスペンションを採用。これに伴いステアリングも専用セッティングとなる。
ボディが4輪駆動のトップモデルであるM135i xDriveより約80kg軽いこともあり、0-100km/h加速タイムは6.1秒(M135i xDriveは4.8秒)と、なかなかの俊足ぶりを実現。オプションでスポーツタイヤを用意するとのことで、サーキットトラックでのスポーツ走行なども楽しめるモデルになりそうだ。
公開された写真では前後バンパーの一部などに偽装が施されていることから、デザインも専用となる可能性が高い。FFで5ドア・ホットハッチというキーワードから、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIの良きライバルになるであろう。