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最大熱効率41%の高効率エンジン! ハイブリッドになってより走る楽しさがアップした新型「シビックe:HEV」国内試乗

ガソリン仕様のリリースからほぼ1年。予告通り、現行シビックにハイブリッドモデルが追加された。秋には番外編となるタイプRも新型が発売予定だが、標準仕様の旗艦となるe:HEV、その実力はいかに?

【写真9枚】驚異の熱効率最大41%! シビックe:HEVを写真で見る

デジタルな要素を情緒面の演出にも駆使!

 

エンブレムを除けば、外観は基本的にガソリン仕様と同じ。なお、間もなく登場するタイプRはボディ後半の外板が専用仕立てとなる。

搭載する2L直噴ガソリンエンジンは、世界トップレベルという41%の最大熱効率を達成。組み合わせるハイブリッドシステムも、アコード用を改良した2モーター内蔵電気式CVTのモーター出力が向上。PCU(パワーコントロールユニット)やIPU(インテリジェントパワーユニット)も新開発となるなど、新しいシビックe:HEVで駆使される高効率化への取り組みは最新ハイブリッド車に相応しいものだ。事実、日常域では電気駆動モデルらしい静粛性と滑らかな加速フィールで進化のほどを実感させてくれるし、もはやミドル級となる体躯の5ドアボディでも燃費はコンパクト級という小食ぶりを誇る。

しかし実際にステアリングを握って感銘を受けるのは、そうしたエコカーとしての資質よりも純粋な走りの方。このクルマ、ひと言で表現すると積極的に操ることが愉しいのだ。まず、効率を優先するハイブリッド車では発電機を兼ねたエンジンの感覚性能など二の次というのが相場だが、シビックe:HEVの2L NAは回そうという気になる仕上がり。これには車内のスピーカーから軽快感、高回転に至る加速の伸び感を演出する音を付加するASC(アクティブサウンドコントロール)、あるいは加速時や減速時の見え方まで吟味したパワーメーターの貢献度も高いはずだが、お見事なのはそれらが小手先の”騙し”に終わっていないこと。また、実際に聞こえる音に適度なデジタル臭が残される点にも、むしろセンスの良さを感じる。

アトキンソンサイクルの2L直噴エンジンは、新長期規制に対応する環境性能の高さと一層の高効率化、静粛性の向上など全方位的に進化。

そんなパワートレインを受け止めるシャシーも、積極的な走りに応える実力の持ち主。乗り手の入力に対して正確に反応する操縦性、カチッとしたボディの剛性感はスポーティセダンとして通用する水準にあり、その意味ではクルマに煩い大人の選択眼にも耐えるハイブリッド車と言うことができそうだ。

【Specification】ホンダ・シビックe:HEV
■車両本体価格(税込)=¥3,940,200
■全長/全幅/全高=4550/1800/1415mm
■ホイールベース=2735mm
■トレッド(前/後)=1535/1565mm
■車両重量=1460kg
■エンジン型式/種類=LFC/直4DOHC16V+電気モーター
■内径×行程=81.0×96.7mm
■総排気量=1993cc
■圧縮比=13.9
■最高出力=141ps(104kW)/6000rpm
■最大トルク=182Nm(18.6kg-m)/4500rpm
■モーター型式/種類=H4/交流同期電動機
■最高出力=184ps(135kW)/5000~6000rpm
■最大トルク Nm(㎏- m)/r p m 315Nm(32.1kg-m)/0~2000rpm
■燃料タンク容量=40L(レギュラー)
■バッテリー種類=リチウムイオン電池
■燃費(WLTC)=24.2km/L
■ミッション形式 電気式無段変速機
■サスペンション形式=前:ストラット/コイル、後:マルチリンク/コイル
■ブレーキ(前/後)=Vディスク/ディスク
■タイヤ(ホイール)=前:235/40ZR18(8J)、後:235/40ZR18(8J)
■問い合わせ先=本田技研工業 ☎0120-112010

ホンダシビック公式サイト

フォト=宮越孝政/T.Miyakoshi ルボラン2022年9月号より転載
小野泰治

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