コラム

空冷911を工芸品に仕立て上げる! シンガー・ヴィークル・デザインの匠の技に迫る【東京オートサロン2025】

名門ウィリアムズが組み上げた4Lフラット6ターボを搭載

DLSターボは、仮にいま注文しても納車は2027年末以降になるという。

会員制ドライビングクラブ「THE MAGARIGAWA CLUB」のブースで、ひと際強烈な存在感を放っていたのが、シンガー・ヴィークル・デザインの手になる「Porsche 911 Reimagined by Singer」だ。
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2024年5月、コーンズ・モータースと日本におけるパートナーシップ契約を締結したシンガーは、2009年に創業し、現在はアメリカ・ロサンゼルスに拠点を置く空冷911のスペシャリスト。1989年から1994年までの964シャシーをベースに、顧客からのあらゆる要望に応じてレストアと再構築のサービスを手掛けるビスポークのレストア集団で、素材や細部を徹底的に追求したそのフィニッシュは、まさに工芸品ともいえるもの。

5本スポークホイールは初代タイプ901にも採用されたFUCHS(フックス)製のセンターロック固定式。

展示車は上品なオリーブグリーン風メタリックに身を包んだDLSターボで、拡幅化されたボディはベースフレームを除いてフルカーボンファイバー製。ペイントワークも入念で、1台あたり100時間以上をかけて何層にも塗り重ねられる。

磨き込まれたレザーが張り巡らされたインテリアも、細部にまでシンガーの匠の技が冴えわたる。フルバケットは異なるレザーを組み合わせる凝りに凝った仕立てだ。エンジンは名門ウィリアムズが組み上げた手掛けた4Lのフラット6ターボで、グリーンのヘッドカバーには「WILLIAMS」のプレートが貼られる。

シンガー・ヴィークル・デザインは自動車メーカーではなく、あくまでスペシャリスト。自らそう宣言する理由は、仕上げたクルマはすべて冒頭の「Porsche 911 Reimagined by Singer=シンガーが再構築したポルシェ911」として表記することに集約される。あくまでポルシェに対するリスペクトは変わらないのだ。

LE VOLANT web編集部

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