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最近純正装着が増えているアジアンタイヤってどうなの?! 装着後1年経過したリアルなレビュー

クルマを購入する際にタイヤに注目する方もいるのではないでしょうか。近年の新車装着タイヤを見てみると、ハンコック、ネクセン、クムホなど、アジアンタイヤとも言われるブランドのタイヤを新車時に装着しているケースを見かけることがあります。では、アジアンタイヤをミシュランやブリヂストンなどの有名タイヤメーカーと比べると、その性能はいかがなものなのでしょうか。この記事では、ブリヂストンからクムホにタイヤ交換した筆者が、タイヤ交換後1年経過したタイミングにおけるレビューをお伝えします。アジアンタイヤに交換しようか悩んでいる方は参考にしてみてください。

国産車・輸入車の純正装着タイヤにアジアンタイヤが採用されるケースが増えている

新車装着タイヤといえば、ミシュランやブリヂストンなど、有名タイヤブランドが主流でしたが、近年ではアジアンタイヤを装着しているケースが増えてきました。

メルセデス・ベンツやアウディなど輸入車のプレミアムブランドをはじめ、国産車にも新車装着タイヤとしてアジアンタイヤを装着しているモデルを見かけることも多くなっています。つまり、アジアンタイヤは、自動車メーカーが定める基準を満たす性能を有しているということになるのてす。

かつて、価格が安く性能もイマイチといわれたアジアンタイヤは、十分な性能を持つタイヤになっているのでしょうか。ここからは、ブリヂストンからクムホに交換した筆者の本音レビューをお届けします。

アジアンタイヤ(クムホ)のリアルなレビュー

筆者のクルマには、新車装着タイヤとしてブリヂストン トランザT005(タイヤサイズ:225/50R17)が装着されていました。約4年新車装着タイヤのトランザとともに過ごしてきて気になったポイントは主に次の3つです。

・コーナリング時のロール量の多さ
・トレッド面の硬さ(パタンノイズの大きさ)
・ステアリング操作に対するレスポンス

これらが気になっていたため、タイヤ交換をするのであれば、サイドウォールのたわみを適度に抑えてくれる剛性の高い静かなタイヤにしたいと考えていました。

さまざまな情報を調べてたどり着いたのは、アジアンタイヤとして知られるクムホのエクスタPS71。クムホタイヤの公式サイトによると、エクスタPS71はスポーツタイヤと謳っており、接地面の最適化によりグリップ力や耐摩耗性が向上しているだけでなく、ビード部に補強材を入れることで横方向の剛性を強化させハンドリング性能や安定性を強化していることなどが特徴となっていることがわかりました。

エクスタPS71に交換する際、最も驚いたのはその価格です。なんと、タイヤ4本+工賃で4万円強でした。有名ブランド1本分の価格でタイヤ4本の交換ができるという驚きの価格です。

ブリヂストンからクムホに交換して1年が経過

エクスタPS71に交換して1年が経過して感じたことは、総合的に必要にして十分な走行性能を維持しているということです。スポーツタイヤとして考えると、もう少しグリップ力が欲しいと感じる場面もありますが、日常使いにおいて特に大きな不満はありません。

ただ、エクスタPS71を日常使いしているときに気になることがあるのも事実です。例えば、駐車場の出入口にある段差やちょっとした路面の継ぎ目などで突き上げるショックを感じることがあります。このような表現をすると乗り心地が悪いように聞こえてしまいますが、“タイヤそのものの剛性の高さがわずかなショックとして感じることがある”と捉えれば気になることではありません。

また、路面状況をダイレクトに伝えるパターンノイズも気にし始めると気になるポイントです。路面の状態が変化すると、その変化をダイレクトに耳から感じられます。これをパタンノイズと捉えることもできますが、“路面状況を把握するための情報”と捉えれば、そこまで気になることはないでしょう。

いずれのショックやノイズは、気にし始めると気になるものの、同乗者が不快になったり会話ができなかったりするほどヒドいものではありません。そのため、許容範囲のショックやノイズといえるでしょう。

剛性の高さを感じるコーナリング

新車装着されていたタイヤのときに気になっていたコーナリング時のロールは、ビード部の強化部材によりタイヤのたわみが抑えられているため、コーナリング時にタイヤの接地感が希薄になったり、遠心力によって外側に膨らんだりする症状が減少しました。

加えて、ステアリングを操作したときのレスポンスも以前のタイヤ(BSトランザT005)より向上した感覚があります。「ステアリングを切る→ホイールが向きを変える→タイヤの向きが変わる」という一連の流れの中で、“タイヤの向きが変わる”という段階のレスポンスが向上し、素直なハンドリングになりました。

ステアリング操作に対するレスポンスが良くなったということは、ステアリングを無駄に多く切らなくてもスッとクルマが反応してくれることを意味します。そのため、緊急回避をする際にも役立つだろうと感じました。

ウェット路面における走りは?

アジアンタイヤを装着する際に、ドライ路面における快適性や走行性能だけでなく、ウェット路面における走行性能が気になるという方も多いのではないでしょうか。

エクスタPS71で雨が強い日に走行したときのウェット性能は、必要にして十分なグリップ性能を発揮していました。つまり、「アジアンタイヤだから……」という心配はほとんどないということです。

選択肢の1つとして候補に入れてもいいタイヤ

クムホ エクスタPS71を1年使用した総合的な感想は、思っていたほど悪くないということです。

今後、溝の深さが減ってきたときに、ドライ路面・ウェット路面における性能に、どのような変化があるのか気になるところですが、日常使いにおいて、耐えられないほど気になるポイントはないといえます。

エクスタPS71の気にし始めると気になるノイズやショックを“スポーツ(スポーティ)タイヤだから”という理由で割り切れるのであれば、4本4万円強のアジアンタイヤは悪くないといえるでしょう。

アジアンタイヤの性能は確実に上がっている

純正装着タイヤとしてアジアンタイヤが採用されているということは、自動車メーカーが定める基準をクリアできるほどの性能を持っていることを意味しています。

このことからも、アジアンタイヤのかつてのイメージ「安かろう悪かろう」という印象はほぼないといっても過言ではありません。

もし、タイヤを少しでも安く手に入れたいのであれば、アジアンタイヤと言われるブランドのタイヤを選んでみるのも良いのではないでしょうか。

齊藤優太

AUTHOR

1991年生まれ。静岡県出身。高校時代にガソリンスタンドでアルバイトしたことをきっかけにクルマに興味を持ち、大学卒業後に自動車販売店(正規ディーラー)に就職。その後、教習所の指導員、中古車買取、タクシードライバーの経験を経て、2020年にフリーランスへ。現在は、自動車ライター/インストラクター/ジャーナリストとして活動している。

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