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【速報】一部改良の「レクサス LM」、何が変わった? 移動時間を“豊潤な体験”に変える、静粛性と快適性の深化とは

“ラグジュアリームーバー”がさらなる高みへ

レクサスは2025年7月17日、そのフラッグシップMPVである「LM」に一部改良を施し、同年8月1日に全国のレクサス店を通じて発売することを発表した。2023年に日本国内で正式に販売が開始され、車名が意味する「ラグジュアリームーバー」としての新たな価値を市場に提示したLM。圧倒的な静粛性や、乗員をもてなすための設えの数々は、既存のラグジュアリーカーの概念を覆すほどのインパクトを持つものであった。今回の一部改良は、そのLMが持つ本質的な価値をさらに深化させるべく、レクサスが掲げる「たゆまぬ進化を追求していく Always On の思想」に基づくものだ。一体どのような進化を遂げたのか、その詳細を見ていこう。

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まず磨き上げたのは、LMの真髄である「静けさ」

今回の一部改良における最大のハイライトは、LMの真髄とも言える「静粛性」のさらなる向上である。開発陣は、すべての乗員がより自然体でくつろげる居住空間を提供することを目指し、ノイズの源流を徹底的に探求したという。その結果、リアホイールハウスとバックドア周りに、制振材および吸音材を追加し、その適用範囲を拡大するという具体的な対策が施された。これにより、走行中に後方から侵入してくるタイヤのロードノイズや、バックドアの微細な振動に起因するノイズが効果的に軽減されている。

後席の乗員にとって、車内で過ごす時間の質は静粛性に大きく左右される。これまでもライバルを圧倒する静けさを実現していたLMだが、今回の改良によって、外界から完全に切り離されたかのような、より純度の高い穏やかな移動空間を期待していいだろう。重要な会話や、繊細な音楽の響き、あるいはただ静寂そのものを楽しむ時間。そのすべてが、これまで以上に満たされたものになるはずだ。

優雅な所作を促す、後席空間のディテール変更

そして、LMの象徴ともいえる4座仕様車「EXECUTIVE」においては、後席に座るゲストの利便性と快適性をさらに高めるための、細やかでありながら極めて重要な改良が加えられている。まず注目すべきは、パワースライドドアの開閉スイッチの配置変更である。これまでリアオーバーヘッドコンソールに設置されていたこのスイッチが、リアセンターコンソールへと移設された。これは、ゲストがシートに深く腰掛けた優雅な姿勢を崩すことなく、ごく自然な動作でスイッチを操作できるようにするための配慮だ。日々の乗降シーンにおける何気ない所作さえも、よりスムーズでエレガントな体験へと昇華させようという、レクサスのおもてなし思想の現れである。

このスイッチの移設に伴い、スペースが生まれたリアオーバーヘッドコンソールには、新たにダウンライトが追加された。このダウンライトは、夜間や暗い駐車場などで乗員を優しく迎え入れるだけでなく、足元を明るく照らすことで安全な乗降をサポートする実用的な機能も兼ね備えている。さらに、リアセンターコンソールには、新たにスマートフォンや小物類を置くことができるトレイが設けられた。これにより、後席乗員の手回り品はスマートに収納され、常に整然とした美しい空間が保たれる。これら一連の改良は、単なる機能向上に留まらず、ショーファーカーとしてのLMが提供するおもてなしの体験価値そのものを、より一層洗練させるものと言えるだろう。

全仕様に及ぶ改良と「ラグジュアリームーバー」の現在地

もちろん、今回の進化は「EXECUTIVE」だけの専売特許ではない。6座仕様の「version L」を含む両仕様において、各種室内照明の照度上限が引き上げられた。これにより、乗員はそれぞれの好みや状況に応じて、室内をより明るく調整することが可能となる。書類に目を通したい時、あるいは家族や友人との談笑の時間を明るい雰囲気で楽しみたい時など、多様なシーンに対応できる柔軟性がもたらされた。

「ラグジュアリームーバー」として、移動の概念を再定義したレクサス LM。今回の一部改良は、その静粛性と居住性という根幹的な価値を、ユーザーの所作や心理にまで寄り添うことで、着実に、そして意味深く進化させている。

なお、一部改良後のメーカー希望小売価格(税込)は、4人乗りの「LM500h “EXECUTIVE”」が20,100,000円、6人乗りの「LM500h “version L”」が15,000,000円と発表されている。北海道地区では価格が異なり、リサイクル料金は別途必要となる。

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