
新エンブレムと充実の装備で魅力向上
ルノー・ジャポンは2025年7月24日、マイナーチェンジした新型ルノー「カングー」を全国の正規販売店で発売すると発表した。フランス生まれの「遊べる空間」をコンセプトに持つカングーが、内外装の質感を高め、装備を一層充実させての登場である。
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デジタル面が強化され、もっと”遊べるクルマ”に!
今回のマイナーチェンジにおける最大の視覚的変更点は、ルノーの新しいブランドエンブレム「ロザンジュ」の採用だ。フロント、リア、ステアリング、そしてホイールのセンターキャップに至るまで、新しいデザインのエンブレムが配され、モダンで洗練された印象を強めている。エクステリアではこの他に、従来オプション設定であった17インチアロイホイールが標準装備となった。
インテリアに目を向けると、運転席周りの進化が著しい。インストゥルメントパネルは、グラフィックが刷新された10インチの大型タイプへと変更され、視認性と先進性が向上した。2023年の3代目デビュー時には8インチのデジタルインストゥルメントパネルが採用されていたが、今回の変更でより現代的なコクピット環境が実現されたかたちだ。さらに、現代のデジタルライフに不可欠なスマートフォンワイヤレスチャージャーが新たに搭載され、利便性が高められている。駐車支援システムも強化され、従来のフロント・リアセンサーにサイドセンサーが追加されたほか、ステアリング操作を自動で行うイージーパーキングアシストも標準装備となり駐車時の負担が軽減されている。
パワートレインは1.3Lガソリンターボエンジンと1.5Lディーゼルターボエンジンの2種類で変更はないが、ディーゼルエンジンモデルは燃費性能が大きく向上した点が注目される。WLTCモード燃費は19.6km/Lを達成し、2025年7月時点での輸入車ミニバンにおいてナンバー1の低燃費を実現した。これにより、エコカー減税の対象となり、経済的なメリットも生まれている。
ブラックバンパー仕様は今後限定車や特別仕様車での展開へ
グレード構成も見直された。デビュー時には、商用車由来のルーツを感じさせるブラックバンパー仕様の「クレアティフ」が日本専用仕様として設定され話題を呼んだが、今回のマイナーチェンジでグレードが一本化され、人気のボディカラーである「ジョン アグリュム(黄色)」を含む全色がボディ同色バンパー仕様のみとなった。かつてのブラックバンパー仕様は、今後導入が予定される限定車や特別仕様車でその姿を見せることになるという。
価格は、1.3Lガソリンエンジン搭載モデルが419万円、1.5Lディーゼルエンジン搭載モデルが439万円(いずれも税込)である。大容量のラゲッジスペースや使い勝手の良い両側スライドドアとダブルバックドアといったカングーならではの魅力はそのままに、先進の運転・駐車支援システムと快適装備をさらに充実させた今回のマイナーチェンジは、趣味や仕事、そして日々の暮らしを彩るパートナーとしての価値を一層高めたと言えるだろう。
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