


















サーキットを安全に速く走るための「砂子塾・二刀流」
マツダ・メディア対抗ロードスター耐久レースまで、あと2カ月。「砂子塾広場トレーニング」に続いて、東京バーチャルサーキット(以下TVC)にて、レーシングシミュレーターの特訓が始まりました。いまや、みなさんご存じの通り、現代のモータースポーツにおいてレーシングシミュレーターは単なるゲーム感覚とは次元が違う、実車でサーキットを走るための必須ツール(練習機)として完全に定着しています。砂子塾では、このふたつのメソッドを使って、サーキットを安全に速くドライビングするためのスキルを磨くためのトレーニングを行っています。編集長きょーやも、レーシングシミュレーターで富士スピードウェイを走りこんでいきます!
【画像19枚】塾長のお手本波形と激しくズレる(泣)!? 奮闘するシミュレーター特訓の全貌を見る
サーキットを走る前にまずはシミュレーターに行くべし!
実車でスピンやクラッシュをすれば、数十万〜数百万円の修理費がかかり、最悪の場合は命に関わります。シミュレーターなら、リセットボタンを押すだけで済みます。「どこまで攻めたらクルマが滑るのか」という限界を、恐怖心なしに安全に学ぶことができます。いま、こんな便利なものがあるのに、なぜ行かないの? と砂子塾長は語ります。
シミュレーターは、「実車の代わり」ではなく「実車に乗る前の準備を100%にするためのツール」です。シミュレーターでコースのレイアウトやクルマの挙動の基本を体に染み込ませておくことで、実際のサーキットでの上達スピードは劇的に上がり、何より重大な事故のリスクを大幅に減らすことができます。
というわけで、サーキットデビューできるかどうか、富士スピードウェイ本コースの練習走行に行けるかどうか、この練習にかかっています。いうまでもなく、シミュレーターでできなかったことが、実車でできるわけがありません。いよいよ砂子塾長による熱血指導が始まりました。
富士スピードウェイを駆る。基本中の基本「アウト・イン・アウト」の徹底
シートやステアリング、ペダル位置を慎重に合わせ(身長154cmの私にもしっかりとアジャストできましたw)、事前に飲んでおいた酔い止め薬の効果を祈りながら、いざ富士スピードウェイにコースイン。ピットレーン出口のホワイトラインカット厳禁、ミラーでの後方確認という基本マナーから指導が入ります。そもそも、サーキットの走り方をまったく知らないワタクシ。本当にシミュレーターがなかったら、どうなっていたのでしょうか(笑)。
コースインしてまず直面したのは、ライン取りの難しさ。砂子塾長からは絶え間なく「左コーナーは右から! 右コーナーは左から!」と檄が飛びます。頭では「アウト・イン・アウト」を理解しているつもりでも、いざシミュレーターを走らせると、無意識にイン側に入りすぎてしまったり、アウト側を余らせて遠回りをしてしまいます。
コカ・コーラコーナーやアドバンコーナー(ヘアピン)、ダンロップコーナーなど、富士の名物コーナーをひとつひとつ攻略していきます。ステアリングをガチャガチャと切るのではなく、入口でスッと切り終え、クリッピングポイントを過ぎたらステアリングを戻しながらアクセルを開けていく。ダンロップコーナー以外は基本的に2速に落とさず、ボトムスピードを保つことも意識していきます。
目標はタイムではない。「正しい所作」を身につけること
今回の最大の目標は、速く走ることではありません。実車と同じ場所で曲がり、最大舵角の位置を合わせること。スピード自体は遅くても、ブレーキからリリース、そしてステアリング操作という一連の正しいドライビングの所作を身につけることが求められます。
特に厳しく指摘されたのが、実車では危険を伴う「おかしな操作」の排除です。コーナーの出口で不必要にブレーキを踏んだり、アクセルを抜いたりすることは厳禁。「入口で減速しステア、出口で戻して加速する」、これは広場トレーニングでも常に言われていることです。この大原則を徹底するために、基礎を体に染み込ませていきます。
「全開区間」で踏めない者に、サーキットを走る資格なし
ライン取りと共に徹底的に叩き込まれたのが、ストレート区間はしっかりアクセルを全開にするということです。
「ホームストレートなど、シミュレーター上で全開加速できないのであれば、実車でのエントリーはできません。踏める場所は普通に踏み切り、手前でしっかり減速すればいいだけです。おかしな所作、例えばストレートでアクセルをオフするとか、出口でブレーキを踏んでみたり、出口でオフしてみたりとか。そういうのはとても危険じゃないですか。要するにみんながやらない、やってはいけない動作というのがあるんですね」
「このシミュレーター上で、それがきっちりできることを確認したら、すぐに富士スピードウェイのスポーツ走行ツーリング枠に行ってもらってもいいわけです」
砂子塾長の厳しさからは、安全にサーキットを速く走るための真剣さが伝わってきます。
特訓を終えて。実車デビューに向けた「宿題」
初日は、心配していたシミュレーター酔いもなく、トレーニングを終えることができました。タイムを追うのではなく、「どこでブレーキを踏み、どこでステアリングを切り、どこでアクセルを開けるのか」という基本動作の反復は、実車に乗る前のシミュレーションとしてこれ以上ない経験となりました。

走行2回目。A=GPS速度:ブルーが砂子塾長、白がきょーや。まったく合っていません(泣)。B=アクセル開度:グリーンが砂子塾長、白がきょーや。踏まなくてはいけないところで踏めていません(泣)。C=ブレーキ踏力:黄色が砂子塾長、白がきょーや。ポイントがずれています(泣)。D=ステアリング角度:赤が砂子塾長、白がきょーや。変な切り方しています(泣)。
さらに、走行後にはデータロガー解析で操作を可視化していきます。スピードグラフ、ブレーキ踏力波形、スロットル開度、ステア舵角、Gフォースなどを比較・可視化し、理解を深めていきます。砂子塾長の走りと比較すると、まったく波形が合いません(泣)。
そして、最後に塾長からは厳しい「宿題」が出されます。
「富士のコースレイアウトを、各コーナーのR(半径)の大きさまで含めて、白紙のノートにペンで完璧に描けるようにしてください」
確かに。コースの完全な理解なしに、正しいライン取りは成立しません。こうして、砂子塾長のドライビング見本動画を暇さえあればチェックし、コースを覚えていきました。
ドライビングシミュレーター8回目の検定試験
こうしたレッスンを重ねること8回目。サーキットデビューを目指し、気合いを入れて髪の毛を切りました(笑)。そんな気合いを入れた検定試験。初回からは、格段にアクセルを踏めるようになって全体のスピードは上がったのですが、まだまだ、再現性が持続しません。ステアリングの切り方や加減速が、うまくできるときもあれば、失敗することも。果たして検定の結果はいかに……。
今回のシミュレーター特訓で得た「正しい所作」を武器に、本コースの練習走行に行ってきます!
■東京バーチャルサーキット(TVC)
住所:東京都品川区西五反田5-4-6 セブンスターマンション西五反田 402号
TEL・FAX:03-5962-7574
営業時間:10:30~20:00
定休日:不定休
https://sunakojukuchou.com/about_tvc/






