レクサス新生の決意をデザインと走りに込めて
レクサスのクーペモデルにおける新たなフラッグシップとして、2012年の同ショーに出展されたコンセプトカーの「LF-LC」の市販バージョンにあたるレクサス LC500がワールドプレミアされた。ラグジュアリークーペの略を意図したのであろう「LC」に組み合わされる「500」の数字が示すとおりエンジン排気量は5.0リッターで、最高出力は349kW(475ps)、最大トルクは530Nmを発生する。そのパワーを伝達するトランスミッションには、10速ATが新開発されている。
全体的にはRCを伸びやかにしたイメージだが、実際に全長はRCより165mmも長い4760mm。しかも全幅は1920mmとRCより80mmも広く、全高は50mmも低い1345mmに抑えられている。かなり大柄だがカーボン素材を活用し、軽量化が図られているという。
フロントマスクはL字型のLEDクリアランスランプとスピンドルグリルの「いかにもレクサス」な要素に、超小型3連LEDヘッドライトユニットを組み合わせた。リアにもスピンドル風のデザイン処理が取り入れられており、テールランプ外側から下方向に伸びるターンシグナルランプや左右端いっぱいまで寄せられたマフラー配置で、ワイド&ローを強調している。
インテリアは、水平基調のダッシュボードと高く持ち上げられたコンソールにより、ラグジュアリーかつパーソナルな雰囲気が感じられるデザインだ。表面素材はレザーやアルカンターラでまとめられている。ドライバーとクルマの一体感を醸成するドライビングポジションを目指し、ペダル配置やステアリング傾角、シートのホールド性は、徹底した走り込みで詰めていったとのこと。10速ATを操るパドルシフトには、質感の高いマグネシウム素材が使用された。
日本発売は2017年の春頃を予定。ほぼ同等のエンジンスペックを持つRC Fのカーボンエクステリアパッケージ車が1031万円だけに、価格は軽く4桁万円の大台を超えてきそうだ。