日本での発売は11月頃を予定か?
昨年のデトロイトショーで公開された「Q60コンセプト」からわずか1年、インフィニティQ50のクーペ版であるインフィニティQ60の市販仕様が早くも発表の日を迎えた。日本で発売されるとしたらニッサン・スカイラインクーペを名乗るであろうモデルで、それは全体的なシルエットに明白だ。
「流体の動きを感じさせるボディ面」とインフィニティのエグゼクティブデザインディレクター、アルフォンソ・アルバイサ氏が語るように複雑に波打つボディパネルが印象的で、張りのある筋肉を思わせるマッシブなリアフェンダーがいかにもインフィニティらしい。三日月型のアクセントを加えたCピラーの造形も目を引く。なお、インテリアはほとんどニッサン・スカイラインそのままだ。
ハイライトは新開発の3リッターツインターボV6エンジン。2種類のスペックが用意されており、低出力版は304ps(224kW)と400Nm、高出力版は405ps(298kW)となる。このほかスカイラインの200GT-tモデルに搭載されている2リッターターボ4気筒もラインナップに加えられているが、そちらは211ps(155kW)に350Nmとスペックもスカイライン用と変わらない。
シャシー関連では乗り心地とハンドリングの最適なバランスを目指したとのことで、スポーツグレードには電子制御のダイナミックデジタルサスペンション(DDS)を標準装備してアジリティを高めている。ダイレクトアダプティブステアリング(DAS)は第二世代。ドライブモードセレクターによって「カスタマイズ」「スタンダード」「スノー」「エコ」「スポーツ」、そして新設定の「スポーツ+」が選択可能だ。このうちカスタマイズでは、モード(スタンダード、スポーツ、スポーツ+)とレスポンス(デフォルト、ダイナミック、ダイナミック+)を自由に組み合わせてお好みのセットアップとして登録しておける。駆動方式は後輪駆動と4輪駆動が設定されているが、スカイライン・セダンと同じであれば、4気筒モデルは後輪駆動のみということになる。
市販時期については言及されていないが、米国インフィニティのウェブサイトには2017年モデルとして掲載されていることから2016年中なのは間違いなさそう。同じくデトロイト・ショーがワールドプレミアの場に選ばれた現行Q50と同じスケジュールであれば、8月頃に米国、日本は11月頃だ。