デザインテーマは“量子の連続体”
ホンダはアキュラブランドのコンセプトモデル「アキュラ・プレシジョンコンセプト」を出展した。このモデルはアキュラの未来におけるデザインの方向性を示すスタディで、同ブランドの中心的価値として掲げるキーワード「プレシジョン・クラフテッド・パフォーマンス」を具現化している。
4ドアサルーンボディのサイズは全長5182mm、全幅2134mm、全高1320mmで、ホイールベースは3099mm。ロー&ワイドなプロポーションで、ハイパフォーマンスモデルであることを視覚的にアピールしている。
デザインのテーマは“quantum continuum(量子の連続体)”。Bピラーを設けず、ドアパネルからインテリアにかけて流れるようなデザインが大きな特徴となっている。フロントマスク中央にはダイアモンドペンタゴングリルが強いインパクトを放つ。そして22インチサイズのタイヤが収まるサイドビューでは、フロントからリアホイールアーチにかけての抑揚が目を引く。前後のライトには、輝くジュエリーを散りばめて幾何学模様をあしらったような手法が見られる。
レザーやウッドが多用されたインテリアは、モダンなラウンジ家具を思わせるデザイン。2層式のインパネ中央にはワイドなフローティングディスプレイが配置されるほか、運転席用ヘッドアップディスプレイを装備。コラムにシフトパドルを備えたステアリングホイールは小型で、レーシングカー用がモチーフとされた。ウッドでハンドメイドされたスピーカーグリルも、独特の雰囲気にひと役買っている。
新しいアプローチを採るヒューマン・マシン・インターフェイスも見どころだ。インパネ中央のフローティングディスプレイで操作するこのモデルのシステムは、乗車定員を車両が把握したうえでナビゲーションやオーディオ、空調、そして走行モードの設定などを行う。
なお、このプレシジョンコンセプトの発表とともに新型NSXの米国での販売価格が公表された。メーカー希望小売価格は156,000〜205,700USドル(邦貨換算約1850〜2430万円)。受注は2月25日からで、車台番号1番の車両は「Barrett-Jackson(1971年に創設されたアリゾナ州を拠点とするカーコレクター向けオークション)でオークションにかけられ、落札金額はふたつのチャリティ団体に寄付される予定だ。